残波の海（ビバッ！沖縄 ）

こんなせわしない形で訪れてしまった憧れの沖縄。たった１日の滞在でしたが、魚達の楽園をほんの少しご紹介。
実をいうと、沖縄に来るのは２回目です。１回目は一足飛びに石垣島へ。１０年も前の話ですが、そのころから、沖縄本島は開発が進み魚の楽園は石垣以南まで行かなければ見れないといわれていました。
そこで今回もと、カレンダーと時間表をニラメッコしましたが、日中にはどうやっても石垣島までたどり着けません。一刻を争う事態、せめて一年中暖かければいいと妥協ムードで沖縄本島に定め、空港から一番近いプライベートビーチを探してもらいました。それが、ここ残波岬です。
空港から近場とあって、期待もしていませんでしたが来て見てびっくり、眼前には白い海岸線に、ため息のでるようなエメラルドグリーンをたたえる静かな海が広がっているのでした。まさにイメージ通 りの南国の海です。
石垣島も確かに息を呑むほどのきれいな海が見渡す限り広がっていましたが、人の気配がなくてどこか近寄り難いよそよそしさを感じました。
この残波岬から先の西海岸は実は本島の中でも有数の大珊瑚礁地帯で、豪華なホテルやプライベートビーチが立ち並ぶ屈指のリゾート地のようです。

　　
　　この景色、心が洗われます。　　　　　　　　　　　　　　　　　近づいてもエメラルド

えび部屋住人の解放という最大の課題が無事終了し、それまでの緊張感が溶けマッタリとした開放感に満たされると、さっそく、まわりが気になってきます。 いままで住人達を入れていた大切な容器ももはや邪魔者。風に飛ばされないよう気を使いながらデジカメをもって、いざ、潮だまりへ出撃。
足下は硬い岩盤質で、細かく無数にボコボコとしているのは珊瑚礁でてきているからでしょうか？味気ない単色の光景は一見魚の楽園にはみえませんが、浅い潮だまりの水は空気のように透明で、ウニやナマコの類いは無数にころがり、ちょっと深い潮だまりに目をやると、そこかしこに小さなコバルトや名の知らない鮮やかな魚が波間に見えかくれしているのでした。浅瀬でも被写 体には困りません。

　　
おなじみのコバルト（真っ青）　　　　　　　踏みたくない形状のナマコ 　　　　　　　　踏むとイタイ？ウニ

　　
足だけニョロニョロ、クモヒトデ？　　　金色のうなぎ？（シッポのみ）　　　　なんですか、この艶やかな魚は

しかし、夏の強烈な日射しの中ではカメラの液晶画面の被写体がかえってよく見えません。 その上、しゃがんで足下ばかり見ていると、照り返しにやられて頭がクラクラしてきます。 そのうち、暑さと湿気でレンズがやられたか、ボケた写真しか撮れなくなってしまいました。

　カップルも気になる防波堤の下の深い潮だまり

陸続きとなった防波堤の下にいくと、海とつながったままの深くえぐれた潮だまりができていました。 何気にのぞくと・・・
まさにパラダイスでした。

　　
こんなところに野生のツノダシがっ！　　伊豆にもいた黄色と黒の縞々　　　　白い大きな魚もたくさん。

　　
　狭いタイドプールにぎっしり。 　　　防波堤には素早くでかい磯ガニ　　　　砂浜にはやたらすばしっこいカニ

１mほどしかなさそうな狭い幅に、いろいろな種類の魚が群れになって乱舞していました。沖の海ならまだしも、こんな海岸のすぐそばでショップや水族館でしか見れなかった魚達をまじかで見ることができるとはっ。恐るべし残波岬。シャッターを切るのも忘れるほど見入ってしまったのでした。
また、他の場所では、カエルウオやハゼの群れがのんびりひなたぼっこしていました。こっちも長いひなたぼっこで、さすがに疲れてきました。調子の悪いデジカメをあきらめ、しばらく、人のにぎわうビーチでリゾート気分を味わった後、部屋に戻ってしばらく休み、夕方、車でベタ観光へ出かけました。

　　　こちらも気になります。

　　
残波岬の蒼い外洋　　　　　　　　　　沖縄の有名な岬といえば万座毛 　　　　　向かいの万座ビーチリゾート

翌日早朝、水着に着替えて海に潜りました。軽い二日酔いにムチ打って帰る前にボス達のいる近くにいってみたかったですが、満ち潮で波もあり、かなり沖の方なのであきらめ、せっかく来たのだから１回はちゃんと泳いでおこうという気持ちで、安全そうな砂浜へいきました。５０mも沖へ進むとようやく胸の辺りまでの深さになります。そこまでくると、白い砂地が岩に変わり、昨日見た魚もちらほら見え始めました。魚は特に定位 置にいることもなく、近づくと散り散りに逃げてしまいます。昨日のように、長時間、足下を見ていても、暑さとまぶしさにまいることはなく快適ですが、これぐらいの深さになると体が浮いてしまい、波に押し返されて、魚をよく観察できませんでした。ひとしきり波と格闘していると、すっかり楽しくなってきて、沖縄の海がもやもやした気持ちをすっかり洗い流してくれたのでした。これからダイビングを始めるのも結構面 白いかもと思うのでした。

残り時間はあっという間に過ぎてしまいました。名残りの尽きないまま荷物をまとめ、もう一度ここに来ようと硬く心に誓ったのでした。

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