えび部屋・草子（水槽日誌）

〜つれづれなるままに〜

2017.5.21

害草イワヅタを一掃してから１週間。水槽の水の匂いも以前ほど生臭くなくなったのは、イワヅタのせいなのか、それとも死んだ魚達だったのかはわかりませ ん。それでも、ほとんど虫の息だったスターポリプやマメスナが目に見えてまた開きはじめました。マメスナ詰合せが確実に変化してきているようです。確実な 変化といえば、マメスナ詰合せ全体から細かい緑のヒゲのような草が一斉に生え始めました。一体どうゆうスイッチなのかわかりませんが、髭だるまのように なったマメスナ詰合せ。このままでは、髭がすべてのポリプを飲み込んで一気に死滅しそうです。緊急事態宣言。もう手当たり次第にピンセットでぶちぶち抜く ことにしました。ポリプを気にしている場合ではありません。幸い軽い力で抜きやすく、ポリプ１個を犠牲にして１時間ぐらいでおおかた片付きました。悪の根 はびこるのが早いです。

2017.5.19

アケボノハゼ”タロウ”が姿を見せなくなってかれこれ３週間になります。何かの理由でねぐらの洞窟に潜んでいると思っていましたが、さすがにここまで長く ガマンできるはずもなく、先日のマンジュウイシモチ”おはぎ”の死もあって、さすがにお亡くなりになったと考えなければいけないようです。それにしても、 遺骸はどこにいったのでしょうか。エビもムシロガイも洞窟に出入る様子もなし、そこにいないとすると、水槽を飛び出して水槽台の下に潜り込んで干からびて いるぐらいしか考えられません。”タロウ”はもう３年目選手で、この水槽の中で２番目の古株でしたが、あっけない幕切れ？いないと思うと、水槽がすっかり 寂しくなりました。

2017.5.13

GW明け、相変わらずアケボノハゼの姿は見えないままでしたが、他の住人たちは無事でした。それにしても、イワヅタがまた勢力を左の空間へ広げようとして います。１週間で１０cm程度伸びているようで、正面ガラスに広がりだした硬いピンクの石灰藻と相まって水槽の中がよく見えません。”ニノ”もイワヅタに 絡まって戸惑っている様子。イワヅタも悪いヤツではないのですが、気の毒ですがまた何本か残して剪定させてもらうか。ん、水槽手前の左角になにやら見慣れ ない大きな物体が横たわっているなと、よく見るとそれは、マンジュウイシモチ”おはぎ”の変わり果てた姿でした。まだ、エビもムシロガイも集っていないの で、フレッシュな死骸のようですが、死因はわかりません。ひょっとしたら見かけによらず大食漢で、自動エサやり機の設定を絞っていたのが悪かったのかも。 いずれにしてもイワヅタが邪魔で”おはぎ”の様子がわからなかったのが原因なので、前言撤回。イワヅタを悪いヤツに認定し、根こそぎ撤去することに決定し ました。合掌。

2017.4.29

ア ケボノハゼ”タロウ”が見えません。ひょっとして水槽周りを見ましたが飛び出した様子もなく、底に骸が転がっているわけでもなく、貪欲なスカベンジャーの ムシロガイも落ち着いているので、おそらく寝ぐらの穴にニートしたまま出て来ないようです。この現象は、マンジュウイシモチ"おはぎ”が来た頃にもあっ て、その時は１週間ほどして ひょっこり出て来たので、そのパターンなのかもしれません。エサの時間にも全く反応がなく、体調が悪いので休んでいるのか、ひょっとして擬似出産のマネで もしているのでしょうか。せめて穴から顔や尻尾でも見せてくれると助かるのですが、元気な姿を見るまでは心配です。また、４月の頭に９割ほど除去したイワ ヅタが、またオリジナルの茎から分割をはじめかなり成長をしているようです。密集して葉を広げる空間がなくなり、一部が水面に出てきました。このまま行く と第２回戦も近々必要になりそうです。

2017.4.25

いつも水槽の角にいたイソギンチャクモエビの姿が最近見えません。仕事にかまけて、水槽のチェックを怠り気味だったのもありますが、気がつくといなくなっ ていました。もう１週間近く見ないので、亡くなった可能性大です。魚達とうまくいっているのを安心して、すっかり油断していました。急に体調を崩したのか、魚の保存食となってしまったのか。メンバーのバランスとしては微妙でしたが、残念です。

2017.4.9

イワヅタがついに水槽全体をほぼ掌握してしまいました。”タロウ”や”おはぎ”浮遊性の魚達はほとんど動き回る事もできず、一所に足止めされ、活発な”ニノ”も イワヅタをかき分けながら、迷惑そうに泳いでいて、さすがにこれでは魚の健康にもよくないなと思い始めました。一度、消えかけていたトロロ藻もイワヅタを媒介に増 えているように見えます。ガラスを掃除すればイワヅタが絡まって邪魔をし、それでもガマンして続けていたのを、引っかかってレイアウトが崩れた瞬間、衝動的にイワヅタを撤去してしま いました。芋づる式に取り出したイワヅタはバケツ一杯にもなりました。一応、イワヅタのオリジナルになっているウミアザミの石に根を張っている短いのを申し訳程度に残しました。広くなった水槽に魚 達も安心した様子です。

2017.3.25

去年の終わりから、急に増え始めたイワヅタですが、更にドンドン枝別れし、それぞれがそのままグングン成長し、手のつけられない状態になってきました。もう水槽内はイワヅタで覆われて奥が見通せにくいです。成長したツルはカラス壁にぶつかって上に伸び、更にマメスナ 詰合せに取り憑こうとするのをヒッペ返して違う方向へ向けるので、水槽の中で渦を巻き、こんがらがって、もはや茎がどうつながっているのかもわからず、魚達も泳ぐ空間を奪われ つつあります。最初は鮮やかな緑が水槽に花を添えてくれていましたが、ここまで伸びるとさすがに美観をそこねます。そろそろ撤去した方がいいのか。 海藻は案外長期育成が難しいと聞いていたので、枯れ始めるまではネバッた方がいいのか。ちょっと決めかねています。

2017.3.20

あまりカメラを向けると尻を向けていい写真が撮れませんが、イソギンチャクモエビは今日も水槽の角で元気です。こうまで普通だと、他の２匹が一晩で食べら れてしまったのが異常だったようにしか思えません。イワヅタが邪魔をしてわかりませんが、案外他の２匹も人知れず、目の届かないところでたくましく生きて くれているのではと、淡い期待を持ってしまうのでした。

2017.3.13

マメスナ詰合せのスタポ（大）は１割程度に減少し、サイズも小となってこのまま立ち消えるかと思われましたが、気がつくと岩の側面の数本のポリプが、また 大きく開き始めました。ほとんどの共肉はヒゲ藻に覆われ溶けてなくなってしまいましたが、なんとか踏みとどまってくれているようです。エサの抑制でヒゲ藻 の侵攻は穏やかになっているものの、共肉を増やすためには、もう一手何か改革が必要のようです。もっと藻を減らし水質を上げるべきかもしれません。これ以 上エサを減らせないので、やはりもう少し水換え頻度を上げるべきか・・・・。

2017.3.10

生き残りのイソギンチャクモエビは午前中は姿を隠しているものの、その後も、水槽の奥の角のポケットにいて、ここをすみかとしたようです。魚達は特にモエ ビに興味を持つこともなく、近づいていくことはありません。たまに”タロウ”が漂う気泡を食べる遊びに夢中になって近づくことがありますが、モエビが尻尾を思 いっきり振り回して威嚇しています。それでも”タロウ”はガン無視の塩対応です。結局、マメスナのケアとは全く無縁な関係となり、一番遠い場所に定着したのはなか なか皮肉が効いています。これも２匹の葬いなのかもしれません。やはりマメスナのケアは人 間でせざるをえないようです。

2017.3.6
　　
生 き残ったイソギンチャクモエビはウミアザミに１日身を隠した後、また消息不明になりました。今度こそディナーになってしまったのかと、ガッカリしていたと こ ろ、それから１週間ほどして、水槽の奥の角、ガラス壁と岩に挟まれた小さなポケットに身を寄せていました。コケにガラスが遮られ目が届かず気づきませんで し た。狭い水槽のこと、近くには、”こぶーちゃん”や”タロウ”、”おはぎ”の目にさらされる機会もあったでしょうが、ここまで無事に生きながらえられれ ば、もう大丈 夫。自力で生きる術を身につけたのでしょう。それにしても魚の機動性や俊敏性を考えると、ポケットに身を隠せたとしても、魚の追求から逃れられるとも思わ れず、大きさはそれほど違いはなかったと思いますが、この１匹だけディナーに加えられず、水槽メンバーに加えられたのは不思議でしょうがありません。それ でも、今回の導入が全く無駄にはならず、一矢報いることができました。

2017.2.28

旅の影響でタイミングがずれてしまいましたが、水槽の水換えを実施しました。先日、久しぶりに導入した可愛いイソギンチャクモエビ３匹（９００円／匹）を ディナーにしたと思われる”おはぎ”に時々、スポイトでプレッシャーを与えながら、いつも通り循環ポンプを止めて１０Lの水を抜いていたところ、奥壁にち いさなマダラ模様が１点。全滅したと思っていたイソギンチャクモエビが１匹、どこからともなく姿を現していました。プレッシャーで魚達は底の方で おとなしくしているものの、全方位から丸見えで、喜びよりも安全確保最優先でモエビを保護しようとしたところ、モエビは器用に泳いでウミアザミに身を隠し まし た。どうやって難を逃れたのか、たくましく生き延びた姿に感動です。水換えの後も、魚に見つからないか、直ぐに隠れることができるのか、ハラハラしながら 見守りましたが、本人あまり神経質にはなっていないようで、ウミアザミを離れて台の角に取り付いたり、人目につく行動をしていましたが、幸い魚とニアミス することはなくウミアザミの石の影に落ち着いていました。なんとか次のディナーにならないよう野生のカンで生き延びて欲しいです。

2017.2.26

旅の帰り道で東京のいつものショップに立ち寄り、調子を崩しているマメスナ詰合せのケアをしてくれそうなエビを探しました。イメージでは大きめのイソギン チャク モエビか、小ぶりのグリーンサロンシュリンプが理想ですが、引きの弱さは相変わらずで、小ぶりすぎるイソギンチャクモエビ数匹と大き目のグリーンサロ ンシュリンプ１匹だけでした。手ぶらで帰るのもシャクなので、水槽にいても持て余さないイソギンチャクモエビを３ 匹連れて帰ることに。しかし、今まで飼ったなかでもベスト５入りするほどの小さな個体ばかりで、店員にも、いましたっけ？と逆質問をされる始末で、いくら 鉄壁の実績のあるニノやタロウでも、うっかり出来心を起こすのではと疑心暗鬼になります。ましてや実績のない、食欲旺盛なアカモエビや、時々ハンターの動 きを見せるマンジュウイシモチ など不安の要素はつきません。それでも、イソギンチャクモエビの野生の力と知恵でなんとか切り抜けるのではとタカをくくることにして、旅の疲れと共に帰路 につきました。 小さなエビ達は電車の長旅でも元気そうで一安心。ここから時間をかけて水合わせをし、魚に襲われないように消灯時間を待って、魚の鼻っ面に落ちないよう に、プラスチックの筒を作り、 ３匹をマメスナの上に流し込みました。暗がりの中で徐々に動き始め、マメスナの周りで寄り添ったり、牽制しあったりしていました。が、闇の中で目を皿のよ うに見開いたマンジュウイシモチ”おはぎ”が何かを感じ取ったのか、やたらとマメスナの周りに近づいてきます。まだ環境に慣れていないエビ達を会わせるわ けにはいかないと、わざと手や顔を近づけて追い払うのですが、また直ぐに、マメスナの周りに寄ってきます。その狡猾さはまさにハンターの身のこなしでし た。しばらく、イタチごっこを繰り返した後、マメスナ達の姿が闇に溶け込んだところで根負けして、後は天に任せて旅の疲れを癒すことにしました。アカモエ ビ”トラオ”はちょうど脱皮の準備中だったのか、岩陰に潜んだままで、運がよかったようです。翌朝、水槽を見るとマメスナ詰合せの周りにエビ達の姿はあり ませんでした。それから水槽中をくまなく探しましたが、イソギンチャクエビの姿はどこにもありません。・・・ということは、夜の間に、スカした顔をしてい る魚どもの餌食になってしまったようです。やっぱり体が小さすぎたのでしょう。また汚点を残してしまいました・・・。

2017.2.20

マメスナ詰合せは導入４ヶ月を過ぎて、すっかり衰えが伺えます。全体に短いヒゲ藻に覆われ、サンゴ達が引き立ちません。ここにきて、気まぐれだったスター ポリプの開花率が１割を切っている状態で、表面を薄いトロロ藻が覆ってしまい、紫色の共肉はほとんどがどす黒く綿のように変化して死んでしまっているよう です。光がとどかない石の側面のポリプがトロロ藻の侵略をわずかに防いでいるといった感じです。いつも元気だった白い大輪のツツウミヅタはトロロ藻に取り 囲まれて、繁殖できず最初の個体のまま世代交代が出来ていない様子で、フレッシュさがありません。可憐なハナヅタはいち早くいろいろな場所にポツリポツリ と勢力を伸ばすのですが、ヒゲ藻にやられるのか寿命が短いのか、直ぐに消えてしまい、当初の場所から散り散りになって細々と暮らしています。マメスナギン チャクは藻に対して意外に抵抗力があり、マメスナ赤は増えませんが、当時のコロニーをいまもかたくなに維持しています。ポリプはツツウミヅタ同様に成熟し きって萎びてみえます。マメスナ青は当時の手前コロニーは一度崩壊して一掃されたあとに、小さなポリプが芽生えて小規模のコロニーを形成しています。青は 表面にトロロ藻やヒゲ藻が覆っていても平気で暮らしている様子。一番弱いとおもっていたマメスナ大は増えはしないもののスタポやトロロやヒゲに邪魔され て、どんなにしぼんでいてもしぶとく生きていてゆっくり成長しているようです。最後に、イエローポリプは調子に応じてポリプのサイズが変化するので成長し ているのかどうかはよくわかりませんが、コンスタントに元気で痛そうなポリプを広げてくれます。ふわふわの下地に根付いているので、そばのヒゲ藻を取り除 こうとするとポリプごといってしまいそうなので、そのままにしています。

2017.2.17
　
アミエビやヨコエビがいつも自然発生して、適度な魚のエサになる生態系環境が「えび部屋」水槽の密かなテーマの一つで、その昔、リフジウム水槽でチャレン ジしましたが、汚物とウミケムシの巣窟となった苦い経験がありました。今回、マメスナ詰合せから持ち込まれたアミエビがうまい具合に繁殖し、水槽内に定着 したとおもったのですが、最近、めっきり姿がみえません。やはり水槽の環境が合わなかったのでしょうか。よく観察していると、いつもぼんやり浮かんでいる マンジュウイシモチの”オハギ”が、ときどき鋭い突進で何かをパクっとやっています。ライブロックから出るなにかを食べているようで、まさかアミエビの子 供なのかもしれません。”タロウ”も定位置で浮かんでいることが多いですが、そこで流れてくるとても細かいなにかを１日中つまんでいます。そいえば、クビアカハゼ”こぶーちゃん”も最近、岩の下の底砂ではなくライブロックの上にいることが多くなりました。それも どういう訳か腹がパンパンです。これはひょっとして、アミエビが減ったのは水質ではなく、乱獲によるものなのかもしれません。夜中にプランクトンに動きがないか、こっそり覗くのですが、その度”オハギ”がこちらに気づいて警戒します。全く寝ている様子はな く、そうすると、夜間も大きな目でがっつりプランクトンを平らげているのかもしれません。夢の生態系はまだ遠いのかもしれません。

2017.2.10
　
イワヅタの快進撃はその後もとまらず、ついに向こう側の槽壁にぶつかって今度は上に伸びはじめました。せっかくトロロ藻 がおさまったのに、今度はイワヅタがはびこるというのも皮肉です。それでも、今この水槽を一番牛耳っているのはウミアザミです。いっとき元気がなかったのがまた 復活し更なる成長を遂げました。ポリプが毛根のように伸びに伸びて水流にあおられ暴れ回り、水槽の上層１／４を支配してしまいました。こうなると嬉しい反面、ちょっとウザイです。さらに茎は一回り伸びたた め、そのうちの１本が水面ギリギリです。このままだとウミアザミにダメージがありそうだと思っていたところ、仕事から帰ってくると、ウミアザミが下に落下 していました。イワヅタが水流にあおられ、イワヅタの根元であるウミアザミの石ごと引っ張られたようです。そこで、もとに戻す前に、ウミアザミの台の位置 を深くすることにしました。せっかくアミエビの第２の繁殖の地ではありましたが、ウミアザミを優先です。石が落ちた影響なのか、もはやアミエビの姿はどこにも見られませんでした。

2017.2.2
　
ウミアザミの石から急速に成長している海藻のイワヅタはその後もとまらず、ついに反対側の槽壁まで到達しそうです。そのウ ミアザミを置いている台の吸盤で繁殖していたアミエビはいったん姿を消しましたが、しばらくして、小さな子供が５〜６匹みられるようになりました。これ が、また大人になって子孫をのこしてくれるといいのですが。

2017.1.30
　
マンジュウイシモチ”オハギ”を入れて以来、すっかり姿をみせなくなり心配していたアケボノハゼ”タロウ”でしたが、 朝起きると普通にいつもの定位置 で朝食を待っていました。特にいじめられて傷ついたり弱々しい様子もなく、マンジュウイシモチが視界に入ってもビビるそぶりもなく、い たって普通なので一安心と同時にいささか拍子抜けです。”オハギ”は場所を譲った形で、水槽の中央上層に移動しています。ようやく 人影が前を通ってもあからさまに逃げ出さなくなりました。コイソ貝もひょっこり現れてガラスにくっついて、万事いつも通りに戻りました。魚が理想の４匹に なって水槽が落ちついたようにおもいます。争いが起こらないのが、この水槽の一番の良さかもしれません。

2017.1.27
マンジュウイシモチが水槽に慣れてきたようで、少しずつ行動域を広げるようになり、水槽の右側の中層に居着くことがおお くなりました。それでも、まだ人影 を見るとイソイソとオーバーフローの裏に隠れます。行動範囲の広い”ニノ”とは時々ニアミスがありますが、”ニノ”には緊張することなくリラック スしているようです。気になることは、かれこれ１週間、アケボノハゼ”タロウ”の姿がみえない ことです。ちょうど、水槽の右側はタロウの定位置だったところで、他所からの侵入者を警戒して穴から出てこないようです。ひよっとしたら、人目のないところで、 マンジュウイシモチにいじめられて傷ついているのかもしれませんが確証もなく、しばらく見守るしかありません。それに合わせたわけでもないのでしょうが、コイソ ガイも姿が確認できません。藻の撲滅にたくさん導入したはずが、逆に撲滅してしまい残りの１匹。特に体が成長したでかい個体なので、どこにいても見つかるはずなので すが、水槽のどの角度からも見つけることができません。これもマンジュウイシモチの影響でしょうか。

2017.1.23
先日入れたマンジュウイシモチ。よく考えたら、久しぶりの魚系でした。静岡に来て”えび部屋・２”初めての魚仲間です。水合わせから、堂々としていると 思っていたマンジュウイシモチでしたが、やはりストレスだったのか、水槽の一番奥の隅、オーバーフロー配管の裏に身を潜めています。特に人影を見ると第一 級の警戒態勢です。”ニノ”はフカフカの藻がなくなってからは、オーバーフローの前あたりが拠点になっていてニアミスもあるようですが、ちょっかいをかけるこ ともなく、あたたかくスルーしています。マンジュウイシモチの方は少し緊張気味で”ニノ”をやんわりと避けて距離を置いている様子。”タロウ”はやはり荷が重かったのか、ビビってねぐらの穴からでてきません。クビアカハゼ の”こぶーちゃん”は生活圏が違うためほぼ視界にない様子です。まあ初顔合わせとしては無難な結果でした。

2017.1.21
　
マメスナ詰合わせのケアのために草食性のモエビを求めて何度もショップに足を運ぶものの、季節柄なのか、間が悪いのか、 こんなときに限ってまったく入荷 の兆しがありません。そのうち、水槽の藻が減ってスッキリしてくると、水槽にものたりなさが増してきて、ショップで空振りついでに、ついマンジュウイシモ チをつまみ食いしてしまいました。マンジュウイシモチはテンジクダイの仲間で、以前にわずか１ヶ月しかいなかったプテラポゴン・ガウデルニィと同じタイプ です。水中にほとんど動かず浮かんでいて、どんな魚とも相性ばっちりの非常におとなしい魚です。菱形のボディーに、大きなギョロ目はどぎつい赤色、そこに薄黄 色の上半身と、黒い腹巻き、下は茶色い水玉のモモヒキを履いた姿。正直、この魚を初めてみたときから、ずっと、ないな、と思っていました。海水魚とい えば、洗練されたポップな色合いと可憐なグラデーションが持ち味なのに、このマンジュウときたら、オバQとバカボンを足して２で割ったようなダサイ格好だからです。 しかし、世間の評判は意に反してすこぶる良く、休日倶楽部メンバーの受けもとても良かったことで、だんだんダサイ＝独創＆個性的な存在として見直すように なっていました。ちょうど期が満ちたところに、たまたまショップに居あわせたのが運の尽き。ちょうど水槽にぴったりのサイズで、臆病なわりに、ビ ニー ル袋でも水合わせケースでも、ビビッて暴れることもなく、堂々としているところが好印象です。”ニノ”達にいじめられる可能性を考えて、消灯してからそっ と水槽にリリースしました。

2017.1.15
　
例 のウミアザミの石から伸びている海藻が、あっという間に水槽の半分まで伸びて、水槽の見た目に影響しています。半分と いっても斜めに伸びているので２０cmぐらいには伸びています。ランナーをのばすタイプはイワヅタという仲間の海藻で、見た目はヘライワヅタとセンナリヅ タの中間タイプのようです。イワヅタは成長が早いそうですが、いったいどこまで伸びるのでしょうか。それにしてもウミアザミを入れて１年以上して から伸びてくるのが不思議です。マメスナ詰合せが関係しているのかもしれません。 水槽のトロロ藻はすっかり影を潜めてライブロックや槽壁の薄緑のモワモワしたものがほぼなくなりましたが、なぜかマメスナ詰合せの上だけは、うっすらなく なりません。ヒゲ藻はより強固に茎を伸ばして石にこびりつき、いろいろな種類が繁殖しているようで、サンゴ達のすみかを奪いはじめました。ピンセットでコ イツラを 引っこ抜くのですが、細すぎてピンセットの隙間からすり抜けます。何度かやってみてトロロ１〜２本という効率の悪さで精神を破壊されます。いっそ、コビト にでもなって水槽に潜り、根こそぎ刈り取りたい気分です。ウミアザミの石はトロロ 藻がきえると、その下はバロニアでびっしり覆われていました。丸くてかわいいのですが、さすがに、水槽の嫌われ者といわれるだけあって生命力があ ります。こいつも繁殖はここまでにしてもらいたいところです。

2017.1.13
　
最近、マメスナ詰合せの石の下で繁殖していたイサザアミの仲間が姿をみせません。あの手のプランクトンはさほど長生きしな いので１、２世代で終わってしまったのかと残念におもっていたところ、ふと、ウミアザミに目をやると、ウミアザミをのっけている水中ポンプの吸盤がガラス越 しに見えるのですが、その中でくるくると動き回るソイツを発見しました。結構大きくて、大人の個体のようです。密着を失った吸盤の中はちょうど いい空間のようで、快適にくるくる回っています。それまでは、早すぎてなかなか見れませんでしたが、ようやくじっくり観察できました。やはりア ミエビの一種です。よくみると、その吸盤の周りやウミアザミの石の下も、せわしなく仲間が動き回っています。世代を超えて着実に繁殖域が広がっているようで、魚達のいいおやつにもなるので、このまま定着して、たくさん増えてほしいです。

2017.1.8

ウミアザミがくっついているサンゴ石から生えてきたナゾの海藻が、ランナー（匍匐茎）を延ばしはじめ、ついにはウミアザミ を追い越して水中をさまよっています。ランナーからはところどころ根っこが生えてヒゲのようにぶらさがっいます。それまでは、トロロ藻やバロニアにまぎれ て、 ちょっと緑の葉のようなものが伸びているな、ぐらいの感覚でしたが、ここにきてものすごいスピードで成長しています。ちょっと怖い気もしますが、せっか く自然に生えたものだし観賞用の海藻に似ているので、直ぐにむしり取るのも、もったいない気がします。いまのところウ ミアザミも調子をくずしていないようなので、面白半分でしばらく見守ることにします。

2016.12.28

藻は順調に減って、ライブロックの輪郭が分かるようになってきました。トロロ系は姿を減らし、その下にあった固いヒゲ系が濃い緑の茂みを所々に形成してい ることがわかりました。これはこのまま残りそうです。ウミアザミは４本ともますます茎が太く大きくなり、手前の１本もだいぶ復活したようです。このウミア ザミの取り付いているサンゴ石に太くて平たい海藻が生えてきました。気がつくと長さはウミアザミと同じぐらいのものもあります。むしると確実にサンゴ石が もっていかれそうなので、少し様子を見ています。マメスナ詰め合わせの方は、ヒゲ藻とトロロ藻の攻撃でマメスナやハナヅタ、ツツウミヅタの一部が溶けてし まったようです。その中でスターポリプは共肉を延ばしてマメスナを浸食し、マメスナやハナヅタも小さなポリプが枝分かれしているようで一方的に悪いわけで もなさそうです。草食系のサンゴモエビはサンゴの藻を退治する力があるとかで、久しぶりにメンバーを揃えようかと考えています。

2016.12.18
魚のエサを半分の１日１回にして藻の抑制を試みたところ、ばっちり効果があらわれました。水換えといっしょにやる藻の 掃除で、除去量が毎回どんどん減ってきて、水槽も藻のモコモコ感が薄れてきました。今まで生物兵器だ、光の質だ、添加剤だと騒いできましたが、なんのこと はないエサのやり過ぎによる富栄養化が原因で、リン酸除去剤、ケイ酸除去剤だというより、エサを減らすのが一番という少々まぬけなオチの様です。まだまだ藻 の量はありますが、これで徐々に沈静化していくことでしょう。夕方のエサを減らされて、初めの１週間はその時間になるとエサ場に集まって恨めし そうにしていましたが、今はもうすっかり慣れた様子です。面白いのはアカモエビもエサの時間を把握していて、ウミアザミ台でスタンバイしていることです。ニノは藻のモコモコがへってきたので、それまで昼間のベットとして何時間もゴロゴロしていた藻を 離れ、いろいろな場所をうろつくようになりました。スターポリプ（大）は復活し鮮やかな蛍光色を発していますが、どうも水流というより気まぐれで、朝は開 いて夕方閉じる、夜開いて朝閉じるといったように変則的に活動している様子です。マメスナも相変わらずなかなか開きませんが、所々小さいポリプがでてきて いるようで、これから増えてくれることに期待です。

2016.11.25
 
ポリプの開き８割程度だったマメスナ詰め合わせセットですが、不調とはまったく縁のないスターポリプ（大）が、全くひ らかなくなりました。なんなら夜で もポリプ全開だっただけに、深刻な状況と云わなければいけません。光は関係ないようなので、あとの原因は水流と藻ぐらい。そこで、まずは水流を調整する ことに。回転式ディフレクターの水流はランダムな流れをつくっていますが、サンゴとは反対側を向いているので、サンゴへの流れを少しでも増やそうと、 エサの舞い散り防止用のカップにあたるようにして流れを変えていますが、その位置をサンゴの様子をみながら少しずつ調整します。藻の方は、サンゴに生える ヒゲゴケがどんどん多くなってきています。 ピンセットで念入りに除去しますが、綺麗に取るにはサンゴを傷つけそうでなかなか撲滅できません。水槽全体の藻は、秋頃の大掃除と、最近の寒さで少し落ち 着いたとはいえ、取り除く量自体は一向に衰える気配はないようです。年中通して藻の量が変わらないのはどうゆう訳か、今までこんなに藻に悩まされることも なかったのに。改めて落ち着いて考えてみると、どうも魚達を悦ばそ うと、朝夕、２回エサの量をしぼって与えていたつもりが、藻の栄養を増やす原因なんじゃないかとようやく考えるようになりました。エサ取りの下手なク ビアカハゼが心配ですが、心をオニにして 夕方のエサをストップ。夕方エサをまっている姿は痛々しいですが、たくましく育ってくれることを祈るしかありま せん。

2016.11.19
 
ＬＥＤブルーライトにして、マメスナ達に大きな変化はみられていませんが、蛍光色が綺麗だからヨシとします。初め の頃は”ニノ”は目が眩むのか、しばらく上下にフラフラしていましたが、最近は慣れてきた様子。面白いのは、ブルーライトのみの場合に、”ニノ”は昼と認 識していますが、他の魚達は夜に感じて寝静まります。少しずつハナヅタが枝分かれをしているようで、小さなポリプがあちらこちらに伸びています。ツツウミ ヅタはポリプが広がりきるまで広がって、当初の花びらの印象はなく、不格好なグローブのようです。心配していたヒゲゴケの成長スピードはあまり感じません が、それでもマメスナ周りの藻の手入れは欠かせません。極細のピンセットで丁寧にヒゲゴケを一本一本抜いていくのですが、マメスナ達を引っ張らない よう細心の集中力が必要です。そんなとき視界の外でチラチラする影があります。マメスナの取り付いている人口石は水はけを良くするために複雑な凹凸があ り、その上にサンゴの苗を水中ボンドでくっつけているのですが、その隙間に何か生き物の気配がします。テッポウエビの仲間かと思われますが、臆病なので全 貌を見ることはありません。ひょっとしたら行方しれずのランドールビストルシュリンプかもしれません。それに人口石の下とサンゴ台の間に ちょろちょろと動き回る小さな姿があります。スピードが速くてカメラには納まりきりませんが、どうやらイサザアミの仲間のようです。５〜６匹ほどいて、１〜 ５mmほどのサイズが人口石をめまぐるしく出たり入ったり。それよりもっと小さなエビのような、ミミズのような生物がサンゴのまわりをうろうろしているのを見かけます。マメスナ詰め合わせはいろいろな生き 物の詰め合わせでもあります。

2016.11.11

マメスナ詰め合わせ達は、順調だった頃に比べると、ポリプの開き具合が８割程度になっています。特に、中心緑／触 手緑のマメスナのポリプがずっと閉じてい て元気がありません。昔、偶然ライブロックにくっついていたマメスナの仲間のイワスナギンチャク群が２ヶ月でほぼ消滅したことがあり、や はり同じジンクスが 働いているのかもしれません。光の相性でしょうか。水の汚れには強く、むしろ少し汚れたぐらいが調子いいといわれるマメスナやスターポリプも中には 青い光を好む者もいるそうです。それに、今の白系主体で青が少ないＬＥＤでは、店頭にあったあの妖艶な蛍光色の輝きが出ないので物足りません。そこで、 昔、イソ ギンチャクに使っていたＬＥＤブルーライトを追加することにしました。単に２灯を同時に点灯するだけでは面白くないので、も う一つタイマーを購入し、メインの白いＬＥＤの点灯する前後３０分間、ＬＥＤブルーライトのみ点灯するようにして、夜明けと日没を演出することにしまし た。ブルーライトは最初に比べてかなり輝度が下がってしまいましたが、青い光に反応して、スターポリプの黄色やマメスナのオレンジ、マリンブルーの蛍光色 は、夜空の星々のようで、いつまで見ていても飽きません。カメラだとうまく映らないのが残念です。

2016.11.4
 
ここのところマメスナ達にかかりっきりでしたが、気がつくとウミアザミの3.5本のうちの一番手前の１本のポリプの開きが悪くなっていました。他のポリプ は３cmぐらいの植物の根のような細長いポリプを延ばしているのに、このポリプは１cmもありません。昔に戻ったといえばそれまでですが、比べてみると具合が悪 そうに見えます。だいぶ成長したので、回転式ディフレクターの水流の影響を一番受けやすい場所になっていて、あおられすぎて元気がなくなったのでしょう か。よく見ると、茎の根元がイビツにくびれています。以前、バロニアが根元に生えたときも調子をくずしたので、同じケースかとおもいましたが、今度 はバロニアはなさそうです。ただ、他の２本の茎が太くなっていて、それが圧迫しているようにもみえます。確かに枝分かれすると、成長時に相手が邪魔になる と思いますが、イソギンチャクのように移動したりするのでしょうか。とりあえず周りの藻を除去して、すこし場所を後ろに下げて水流の影響を弱めました。

2016.10.30

マメスナ達は相変わらず順調といいたいところですが、やはりトロロ藻がはびこりはじめました。気づいたらマメスナのいない空き地から５ｍｍぐらいのヒゲ藻 と、中には枝分かれしてシダのような葉っぱのついたものもあります。レイアウトを変えたことで照明に近くな り、藻が生えやすくなったのでしょう。まあ、遅かれ早かれなので、もった方ですか。スターポリプやツツウミヅタやハナヅタ、イエローポリプは元気ですが、 こころなしかマメスナが元気がないようです。 ピンセットでめぼしいヒゲ藻を除去しました。最近は、”ニノ”はますますトロロ藻にどっぷりはまってしまい、もはや人目を気にすることもなく、一日中トロ ロ藻の中にくるまってジッとしています。もはやトロロ中毒といっていいでしょう。ところが、珍しく日中に底砂からひょっこり現れたムシロガイが近づく と、”ニノ”は、その 周りをぐるぐると泳いで、隙をみてはシッポで何度も攻撃していました。よほど嫌いなようです。しかしムシロガイは平然とガラス面を闊歩していくのでした。 そういえば、ときどき”ニノ”が底砂をシッポではたいて窪地を掘っていましたが、あれば穴ではなくて、大嫌いなムシロガイが潜伏している底砂に盛 土をしている姿だったようです。東京都に続いて、ここでも盛土問題が勃発しているようです。

2016.10.23
  　
マメスナ詰め合わせセットは、その後も奇跡的にトロロ藻に襲われることなく好調です。”ニノ”や”タロウ”もマメスナ の環境になれたようでサンゴの前でエサを食べています。そのあおり で、時々、エサがポリプの上に落ちるので、マメスナ達もオコボレにあずかっている様子。ただ、問題といえば、やはりレイアウトで、マメスナが水槽の一 等 地にあるので、魚達の泳ぐスペースが圧迫されているのは否めません。場所がなければ造ってしまおうということで、せっかくサンゴが落ち着いたところ ですが、もう一度引っ越ししてもらうことにしました。方法はウミアザミと同じで、水槽ガラス壁にサンゴ台を作ります。キズゴムは劣化するので、水槽掃除用 のマグネットクリーナーを買ってきて、L型のプラスチック板をガラス越しに挟み込んで止めます。サンゴの苗床の石がけっこう重いので、念のため 釣り糸を台に結んで上にくくりつけました。サンゴの個体によっては光のあたらなさ過ぎも、あたり過ぎもよろしくないようで、光の具合を考えて台の位置を調整しつつ、なるべくサンゴの共肉を触らないように慎重にのせかえようとしたら、思いっ きり底砂に落としてしまいました。かなりあせりましがが、翌日になると直ぐにポリプを広げはじめました。頼もしいサンゴです。

2016.10.8

マ メスナサンゴ詰め合わせセットは２日目からポリプを素直に開いて順調です。スターポリプはポリプの先端が蛍光グリーン で、ポリプが大きいタイプと小さいタイプの２種類がいるようです。このポリプのサンゴ全体の片側をしめる勢力で、ポリプの大きい方はことさら光の反応がよ い様子。ツツウミヅタはこのサンゴのシンボル的存在で、光を当てると花びらのような大きなポリプをすぐに開きます。ハナヅタはひっそりと可憐な花の印象で すが光以外の刺激には鈍感で結構素直です。端っこに５株ほど生えているイエローポリプは、はじめ、水槽の嫌われ者と讃えられるカーリーかと思ってあせりました が、ネッ トで調べてサンゴだと分かりました。刺激には敏感ですぐに触手を縮めますが、しばらくするとイソギンチャクのような毒々しいポリプを広げ調子にあわせてサイズが変わります。最後に、このサンゴの一大 勢力である マメスナは、ポリプの中心が白／触手が赤のタイプと、中心が緑／触手が赤のタイプと、中心が緑／触手が緑のタイプと、一回り大きいポリプで中心が横棒のよ うになっていて／触手の先端が緑のタイプの４種類ですが、このうちの中心白／触手赤タイプが一番順応がよくポリプを開きっぱなしで、中心緑／触手緑 が一番順応が悪くてポリプの開きが遅いです。本当はＬＥＤブルーライトがあると美しい蛍光色がでるのですが、魚がよく見え ず、トロロ藻を刺激するかもしれないので、普通のＬＥＤで我慢しています。さ て、問題児のアカモエビは、案の定、でっかい抜け殻をウミアザミ台に残して脱皮し、体が固くなるまでおとなしく身を潜めていましたが、今日からまた活発化 してきました。日中は光をきらって岩影から、時々、顔をのぞかせる程度でしたが、照明が消えるととたんに岩の外にでてきて、そこら中を泳ぎ 回り、食べ物を求めて手当り次第に触りまくっています。そして、よぼどこのサンゴ達が気になるらしく、ポリプを閉じたマメスナの 上に陣取って、しきりに共肉をいじり倒しています。どうもサンゴを襲っているようにしか見えず、たまらずスポイトで追い払うと、びっくりして一目散に 岩陰に隠れるのですが、１分もしないうちにまた戻ってきてポリプをいじっています。ムカつくのでカゴに幽閉してやろう としましたが、暴れ回って捕まえることができず、ついに根負けしてほおっておくことにしました。いまのところ日中は元気にポリプを開いて、アカモエビ にやられてはいないようです。

2016.10.4

昨日の夜に導入したサンゴの詰め合わせセットは、直ぐに水槽の水質に慣れたようで、朝から直ぐに少しずつポリプを開い て、夕方には全種類のポリプが全体で８〜９割程 度開きました。 とくにスタポとツツウミヅタの反応がよいいようです。水槽コンディションがいいのか養殖サンゴの生命力なのかは分かりませんが、明日には全てのポリプが開 き そうです。光のすぐ近くがいいだろうと水槽のど真ん 中のライブロックの上にレイアウトしてしまったため、”ニノ”は警戒して下から遠巻きに近づこうとせず、”タロウ”はネグラから姿を現しません。ビビって エサにも近づけず、エサはむなしく水面に漂うばかりです。 いつものことなので、そのうち慣れてくるとは思いますが、心配なのが２つ。１つ目はアカモエ ビです。最近はますます絶好調で、エサの時間には得意の泳ぎで水面のエサに食らい付き、”ニノ”の口の中のエサまで奪おうとする傍若無人ぶり。その爆食い のせいか、２週間毎に脱皮を繰り返しています。今日はちょうどその脱皮の時期で食欲もなく岩陰でじっとしているため、サンゴにちょっかい がかからず運がよかったのかもしれません。２つ目は、やはりトロロ藻です。３日もするとガラス面にトロロ藻の苗がたなびくほど胞子が飛びま くっている水槽で、果たして無事にマメスナが育つかどうか。あっという間にトロロに覆われて全滅しないか心配です。マメスナはイソギンチャク同様毒針があ るらしいのでトロロ藻を撃退してくれるのを期待しているのですが・・・。

2016.10.3
トロロ藻騒ぎですっかり忘れていましたが、えび部屋・２のテーマはサンゴ飼育でした。ということで、用事で東京に行ったついでに、秋田の頃から行き つけだったショップに寄ってサンゴを物色することにしました。ここでは秋田や静岡のショップと違いサンゴや生体のストックに事欠きません。最近は中国あた りの熱帯魚店のように魚を袋売りするようになってきています。ワゴンには金魚の袋がびっしり積まれています。さすがに海水魚はまだ無理ですが、コケ取り貝 や ヤドカリ、初心者向けのサンゴなどは一部、袋売りになっていました。水の少ない袋の中でどうやって体調を管理しているのか不思議ですが、多少リーズナ ブル な値段なのが大きな魅力。色合いもなかなか綺麗なものがそろっています。とはいってもサンゴはさすがに高額で、しかも、えび部屋水槽のレイアウトにピッタ リの形となるとなかなかありません。 その中でオレンジや緑などいろいろな蛍光色を発しているマメスナギンチャクの袋に目がとまりました。よく見るとマメスナだけではなく、スタポやツツウミヅ タ、ハナヅ タ、イエローポリプ、イワスナギンチャクが手のひらサイズの石にびっしりついています。まさにサンゴの詰め合わせセット。もうビギナーを手っ取り早く食ら いつかせるためのアイテムに違いありません。そのマメスナギンチャクの袋は二つありましたが、サンゴの種類もレイアウトも、どちらも瓜二つです。養殖サン ゴに違いありませんが、養殖技術もここまできているのかと感心しました。もちろんビギナーとしては天然を保護するためにも養殖は ウェルカムです。決めては３０％ＯＦＦの名札でした。その後、マメスナは２時間弱の電車の旅にも特に大きなダメージもなく、部屋の明 かりにうっすらポリプを反応させる程の元気の良 さ。水合わせして水槽に投入するも、ちょっとサイズが大きすぎました。レイアウトのしようがなく、なるべく照明の真下のライブロックの上において様子を見 ることにしました。

2016.9.3

あ れからランドールピストルシュリンプは再び消息不明となりました。やっぱり、パウダー砂での飼育は無理があったのでしょうか。それに引き換え、ウミアザ ミの方は絶好調。ポリプ１つ１つが３cmぐらいに伸びて水に鬱蒼とたなびくようになりました。あれでなぜポリプ同士が絡まないのかはナゾです。ほおってお くと浮 遊したトロロ藻がポリプに巻き付いて腐ってしまうので、時々ピンセットで取り除くようにしています。茎も小指から親指の太さになり、当時とは見違える ほど立派になりました。枝分かれした４本目の子供も小指ぐらいの太さに成長しています。こうなると取り付いているサンゴの欠片の方が小さくなってきて、ウミアザミの重 さでバランスが悪くなっています。よく見ると、サンゴの欠 片の芯の部分から細い管のようなものが何本か出てきているようです。これは、ひょっとしたらウミアザミの根っこなのでしょうか。竹やツクシのようにサンゴ の中に根を伸ばして別の場所に勢力を広げようとしているのかもしれません。ほかに根をはれるライブロックなどがあればよかったのですが、ウミアザミは循環 ポンプの上にあって、管はむなしく水中をさまよっています。そのせいでもないですが、ライブロックを眺めていると、マダラの長い管がライブロックの小さな 穴からモゾモゾと伸びて何かを探しているようす。そのミミズのような姿は前の水槽でもおなじみの環状生物ユムシです。見えている部分から推定すると本体は かなりの大物ですが、ウミケムシのように悪さをしないのでそのままスルーします。

2016.8.20
ランドールピストルシュリンプこと”バレット”はその後、やはり１週間ほどで角の巣を放棄してしまい、その後、”タロウ”のねぐらの下だったり、後ろの岩 の下だったりと巣を点々と換えていました。そのうち、パッタリと姿が見えなくなり、それまで作っていた巣も時間とともに平らな底砂へとかわってしまい。” バレット”は水槽から姿を消してしまいました。やはり掘っても掘っても埋め戻ってしまうパウダー砂はストレスだったのでしょうか。半ばあきらめていたとこ ろ、夜の消灯した水槽の中を何気にながめてみると、岩陰の暗がりを素早くよぎる白っぽい影。よく見ると行方不明の”バレット”でした。ライブロックに樹の ウロのようにぽっかり空いた穴に移り住んでいたようです。あたりの様子を気にしながら、５cm程下の底砂に降りては、また直ぐ穴に戻るを繰り返し、ちょっ とでも違和感があると穴に引き返し、すぐにまた下に降りようとソロリソロリとでてきます。すごい執着心です。下にエサでもあるのでしょうか。翌朝みてみ ると、その底砂部分に凹みができていて、抜け殻が転がっていました。脱皮をした様です。どうもランドールピストルシュリンプは脱皮をしたいとき、巣から離 れたところに穴を掘ってそこで脱皮をする習性があるようです。肝心の巣の方は、夜に”バレット”が頻繁に戻っていた穴を確認しましたが、”バレット”の姿 はありませんでした。脱皮するための仮住まいだったようです。生きていることがわかっただけでも安心しました。

2016.7.29

ランドールピストルシュリンプの”バレット”は、その後、”ニノ”の追求を逃れたライブロックの下を掘り返し巣を作った様子でした、入り口から時々ハサミ が見え隠れし、忙しく何かをしている様子。夜になると時々パチンと威嚇音をだしています。それから夜中にこっそり巣から離れたところに凹みを作り、その中 で脱皮をしたようで、大きなハサミの殻が残っていました。ライブロックの巣は気に入らなかったのか１週間ほどして放棄され、今度は水槽の角にあるヤドカリ 用だった貝殻を屋根代わりに巣をつくっています。ちょうどガラス越しに中の様子が見れるので盗撮に最適です。”バレット”は巣の中でなんどもせわしなく体 を入れ替えて、落ち着きがありません。貝殻の下に無理矢理作ったので、やっぱりしっくりこないのでしょうか。

2016.7.20

毎日暑い日がつづいています。水温上昇を防ぐため日中留守の間、エアコンをつけっぱなしです。それでなんとか水槽の空冷ファンがとまっている状態ですが、 少しでもエアコンを止めると、それほど暑いと感じなくても、空冷ファンは唸りをあげて一晩中でも動き続けています。当然トロロ藻にとっては繁殖の チャンス。なんせヤツラ水道水につけ込んで暗がりに何週間も置いても枯れる素振りも見せません。残念なウチの水槽ですが、最近、変化がありまし た。アケボノハゼの”タロウ”はやたら水中に漂っているなにかをパクパク食べています。小さくてよくわかりませんが、トロロ藻から自然発生した微生物と か、濾過ポンプで巻き込んだ気泡を食べているようで、ちょっとした遊びらしいです。さらに、ガラス壁に群生しているモコモコ、ユラユラしたトロロ藻を何を 勘違いしたのか、カクレクマノミ”ニノ”がスリヨリはじめました。右側面、左側面、シッポ、頭と体を 入れ替えては確かめるようにスリスリ・・・。思わずカメラを向けると邪魔されて腹がたったのか、キビスを返して岩の裏に隠れてしまいました。しばらく目を 離すとまたトロロ藻の中で悦に入っています。よほど昔のイソギンチャクが忘れられないのでしょうか。思わずイソギンチャクの再戦を考えます が、ウミアザミとの接触事故が怖いのでまだ、しばらくは様子をみることにします。

2016.7.18

トロロ藻退治に地味な貝ばかり投入して、フラストレーションが溜まっていたので、ちょっと何か入れてみたくなりました。
ショップにいくと珍しくピストルシュリンプが３〜４匹ほど入荷していました。ピストルシュリンプはその名のとおり鉄砲エビといって、片方がやたらと大きい ハサミをもっていて、そこからパチンと大きな威嚇音をだすことが名前の由来らしく、砂底にせっせとトンネルを掘りまくっては巣を作り、そこに共生ハゼとよ ばれるギンガハゼ、ネジリンボウ、クビアカハゼなどが巣の入り口で見張り番をして居候する姿がみれたりします。そういえば、ウチにもクビアカハゼの”こ ぶーちゃん”がいますので、気にはなっていましたが、ウチの水槽は砂底がパウダー砂なのでトンネルができません。掘っても掘ってもすり鉢状に崩れ平になる ので、そのうちそれがストレストなって死んでしまうと云われていて、たまに入荷してもスルーしていました。そのショップの水槽をみると底砂はパウダーで ５mmほどしか敷いておらず、そのかわり平たい石を置いています。その下にエビが潜り込んでいて、数匹のハゼも我がモノ顔で居座っていました。これで飼え るならウチの水槽のライブロックの下でもいけそうです。あとはハゼの相性とかもあるのですが、ちょっと冒険したい気分なので思わず買ってかえりました。ど れも同じ種類だとおもっていたら、袋に入っていたのはランドールピストルシュリンプで、クビアカハゼとはあまり共生せず、ヘタをするとケンカもするよう で、またやってしまいました。ピストルシュリンプとハゼの相性の前に、どうも、このショップとは相性がよくないようです。ですが、この個体は綺麗で大きい のでよしとします。点滴で慎重に水合わせして、水槽に離すとさっそくカクレクマノミ”ニノ”の洗礼をうけて慌ててライブロックの下に隠れてしまいまし た。・・・・こんなとき、威嚇音はださないのでしょうか。

2016.7.10
コイソ貝のダイソンは、底のライブロックにくっついていたようですが、そのまま砂に埋もれて姿を消してしまったようです。もともとダイソンとおもっていた 塊はただのライブロックだった可能性もありますが、表面にトロロが覆ったじょうたいだったのでよくわかりませんでした。いずれ復活はしておらずお亡くなり ということです。これで貝類はコイソ貝一匹とムシロ貝一匹。もう突然死する貝にも疲れました。生物兵器、ＬＥＤ灯変更、リン酸除去剤とやってきましたがど れもこれも効果がなく、トロロ藻対策熱も冷め、ここでしばらくお休みにすることに。とはいえ、ほおっておくとトロロ藻も限りなく増え続けるので人力で取り 除くしかないのですが、ここで一つ、あたらしい発見が。トロロ藻は長いピンセットでむしり取っているのですが、トロロの一本一本は繊維のように細いので、 ピンセットの微妙な隙間からすり抜けて、時になかなかムシリとることができませんでした。そのうち、ちぎれた繊維が水槽をただよい、あらたなトロロ藻の発 生源となります。なによりピンセットは手が疲れます。そんなとき、試しにスポイドをつかってみたところ、トロロ藻が面白いようにごっそりとれることに気が つきました。ピンセットでは取りにくい千切れトロロ藻も吸い上げるので拡散防止にもなります。水をいっしょに吸い込むので、液面が下がりますが、水換えを 兼ねてやれば一石二鳥です。さすがに頑固に根をはっているいるトロロ藻もあって１００％除去はできないですが、これで気の重いトロロ掃除も少しは楽しめそ うです。

2016.7.3

ここのところの異変は、更に継続しています。今度は、好調だったウミアザミの３本の矢、もとい、株のうちの１本が短くなり、ボリプの開きが悪く、本数も 減っているようです。良く見るとポリプがときどきボロボロと崩れて水槽に漂っている様子。前にスカーレットリーフハーミットクラブ（ヤドカリ）にボロボロ にされたのをキッカケに高台に避難して憂いは消えたはずなのに、先日、ヤドカリがいなくなったここにきて、この異常が発生するとはイヤミです。さっそく、 ウミアザミを調査すると、トロロ藻の掃除役が減ったため、どうやらトロロ藻がヒモのようにポリプに絡みつき、ポリプがのばせないで腐った様子。また、ウミ アザミの根っこ周りに、丸い不思議な雑藻のバロニアがびっしりと生えて、ウミアザミノを圧迫しているようでした。そこで、ピンセットを使って丁寧に引き剥 がしました。うっかり間違えて、ポリプや株を引っこ抜くとシャレにならないので、最新の注意です。トロロ藻の被害も本格的に目に見えてきたようです。最終 対策が必要のようです。

2016.7.2
いったん持ち直したコイソ貝”ダイソン”が再び水槽正面の砂底にオン、動きません。ガラス面 が気に入らないのでしょうか。せっかく、ホッとしたのに、またハラハラに逆戻りです。今度は、ムシロガイが夜間にうろついて、突つかれたのか、貝殻も少し ライブロック側に動いていて、いよいよダメだろうと、ピンセットでひっぱり出そうとすると、ライブロックに阻まれてうまく取りだせません。それでもライブ ロックの下から外へ突つき出して取ろうとすると、なぜか元の位 置に戻ってしまいます。よく見ると、”ダイソン”が突つきだされまいと、砂の下のライブロックにしがみついているようでした。あれ、まだ生きている？トロ ロ藻がついてほとんどライブロックの一部と化していますが、まだ奇跡は続いている様子。なんとか、元の元気な姿にもどってほしいところです。

2016.6.23
仕事から戻ると、例の”ニノ”のネグラにあった貝殻の姿が消え、側のガラス面に貝が貼り付いていました。まさかと思って他のガラス面 をみると、反対側にちゃんと、もう１匹が貼り付いています。ということは、砂底に座り込みを決め込んでいた”ダイソン”が、奇跡の復活をとげたようで す！！”やっちゃん”の亡骸は数日できれいになくなり、おそらく、ムシロガイやアカモエビのごちそうになってしまいましたが、不思議と”ダイソン”には手 をつけた痕跡がなく、そこをネグラにしている”ニノ”も、嫌がることなく、夜はそこで寝ていたようで、ひょっとしたらという期待もあったので、早々に見切 りをつけて取り出さないでよかったです。昔、マガキガイの”海人”が底砂の中で何日も動かずにいたことがあったので、貝はそういうものなのかもしれませ ん。とにかく、不幸中の幸いです。このまま、持ち直してもらうのを祈るばかりです。

2016.6.20

昨日から水槽の奥でコイソ貝”ダイソン”が底砂の座り込みを始めていて目が離せないところに、今日見ると、その隣に赤い塊が寄り添うように並んでいます。 長い赤い足を横たえて、見覚えのある赤と白のマダラ模様。あれは、ひょっとしなくてもスカーレットリーフハーミットクラブ。ヤドカリの”やっちゃん”の身 体に違いありません。ものすごく気になるのは、いつも窮屈そうにかぶっている貝殻が見当たらないことです。まさか、”ダイソン”の貝殻に、引っ越しをした のでしょうか。それにしては、遠くでよく見えませんが、殻の横に不自然にいるし、まったく動いている気配がありません。脱皮した抜け殻なんだろうと、本体 を探すと、ライブロックの岩組の下に、”やっちゃん”の貝殻を見つけました。本体はなくからっぽです。先日、”スネキチ”や”ダスキン”の貝殻を取り出し たので、他に乗り換える貝殻もなし、と、いうことは、やっぱり、いま横たわっているあれは”やっちゃん”の本体？　万が一、裸でいる場合もあるらしいの で、さらにくまなく探したところ、奥の暗がりに、アカモエビの”トラオ”が長細いものを、しっかり抱えこんでいました。ちょうどアマエビの身のような形 で、誰にも触らせるまいと、ものすごい執念でかぶりついている様子。こんな特大のエサは与えているハズがないし。どうもこれが”やっちゃん”の下半身のよ うです。先週、ライブロックのトロロ藻の隙間で、いつものように足を投げ出して、ライブロックの隙間でゴロゴロしていたのですが、このショッキングな光景 はなんでしょうか。突然体調を崩して亡くなってから”トラオ”のごちそうになったのか、油断したところに”トラオ”に襲われたのか定かではありません が、”ルンバ”といい”ダイソン”といい、”やっちゃん”といい、ここにきて死の秋田越えを生き抜いた歴戦の勇士がおかしくなるとは、やっぱり水槽に何か 悪いことが起こっているのでしょうか。”ダイソン”は相変わらず動きがないですが、今のところ、エビもムシロガイも襲う様子はないようです。”やっちゃ ん”、安らかにお眠り下さい。合掌。 　

2016.6.19
水槽の右奥、オーバーフロー配管の後ろは、底砂が掘りかえされて、きれいなクボ地になっていて、”ニノ”のねぐらになっていますが、そこに何故か緑の塊が 転がっていました。それはいつも見慣れているトロロ藻に覆われたコイソ貝”ダイソン”の貝殻に違いありません。これは”ダスキン”に引き続き、まさかのニ 連発でしょうか。先週まで、急にガラス面 のトロロ地帯を爆食いしていたハズなのに、またしても急変です。定点観測しても動いている様子はみられませんが、貝殻はひっくり返っていないので、死んで いるかどうはっきりしません。奇跡の復活を信じてしばらく様子見です。

2016.6.9

ライブロックのトロロ藻退治に放ったコイソ貝の”ダスキン”はしばらくガラス面に留まり、弱々しく水面 近くのコケを食べていましたが、１週間ほどで再び落下。力つきたようです。貝殻はひっくり返っておらず、弱々しくも生きているかもと、すぐに水槽から取り 出さずに、しばらく様子をみていましたが、それから２日ほどして見ると、夜行性のムシロガイがライトの下に出てきていました。エサの食べ残しの他、屍骸も 食べるというムシロガイは、”ダスキン”の刺繍を嗅ぎ付けたのか、長い触手を伸ばして”ダスキン”の回りをウロウロしています。後で見ると”ダスキン”が ひっくり返されていたので、これは死亡確定ということで取り出しました。わずか１０程度の結果 で悪いことをしました。南無妙法蓮華経。しばらく貝を買うのは控えた方が良さそうです。その後、残った２匹のコイソ貝は片隅に寄り添って、２日ほどジッし ていました。まるで、”ダスキン”の冥福をいのるかの様です。

2016.5.28

夕方帰ると、先日導入した２匹のコイソ貝の内、ライブロックに放した１匹が砂底にひっくり返って転がっていました。実は前回のターボスネイルの一件で、体 調が急変したのがガラス面 からライブロックに移った後だったので、何か関係あるのかと思って今回も１匹ライブロックに放してみたのですが、そのコイソ貝が落っこちたとなると偶然に してはタイミングが良すぎるような気がします。それにひきかえ、ガラス面 に放したコイソ貝は特に問題なく倍速で動き回っています。ライブロックにいったい何があるのでしょうか、身体に悪い毒コケでもあって、うっかり食べてし まったとか、ライブロックに隠れている悪い虫にやられたとか。そういえば、他の魚のときも同じような経験があったように思います。ライブロックになにかあ るような気がしてなりません。転がったコイソ貝は、なぜか貝のフタが脱皮したみたいに薄く皮が剥がれていました。身体はすぐにでてきてもがいていたので、 もう一度、ライブロックに片寄せてつかめるようにしましたが、数十分後にみるとやっぱり手を放しているので、今度はガラス面 にくっ付けてやると、ようやく落ち着いたのかガラスの隅のほうでジッとしていました。しかし、上からみると身体から貝殻が今にも外れてしまいそうにズレて います。このまま、もし死んでしまうようなことがあると、ライブロックが原因とみてよいでしょう。このまま持ち直してくれることを願います。

2016.5.25

今年もそろそろ海水にとって危険な季節がやってきました。３０度こそ超えてはいませんが、強い日射しで部屋に熱気が徐々にこもるように。常時セットしてい るクールファンはまだ回っていないものの、水温は間違いなくあがっているはずです。手遅れにならない内に、壁掛けクーラーを窓にセットしました。また、ア ルコール式温度計のメモリでは正確な水温がイマイチわからないので、デジタル式の水温計を購入しました。しかし、近所のホームセンターでかった中国製の温 度計は接触不良で電池が着かず、しかたなく手修理でつかっていますが、ばらつきが多くて安定が今一つのようです。そして、最初からつかっていたヨウ素殺菌 付きのプロテインスキマーですが、構造的に汚れの除去がイマイチで、キスゴムもヘタッてきて、泡が漏れだしてしまい、ヨウ素殺菌と酸素供給の役目しかはた していません。そこで、新たにプロテインスキマーを購入することにしました。カミハタの”海道河童”は外掛けろ過器にエアーリフト式のプロテインスキマー が組み合わされた優れモノ。泡で絞られた汚れを一度カップに受けるので、前より回収効率が高いです。さっそく茶色い液体がカップにたまっていました。

2016.5.22

ターボスネイルが姿を消し、天敵のいなくなったトロロ藻は底砂にも堂々と進出し、本格的に成長を始めました。一面 緑に覆われた水槽は、あまりにもカッコ悪いので、こちらもちょっとムキになって、クリーナー貝として剛腕のカンギクガイ、最終兵器のニシキウズガイなど、 水槽の外観を損ねる程の巨大な貝をいれてでも殲滅してやろうと鼻息を粗げてショップに走りました。水槽にはたくさんの魚に混じって大きなニシキウズカイや ターボスネイルらしき貝がせっせとガラス面 を磨いています。いろいろな水槽を覗いてターゲットを絞り、店の人に２匹頼むと、売れる貝はコイソ貝だけです、とあっさり。先程目をつけていた魚の水槽に いる貝をスルーし、大きなサンゴ水槽に無造作に手をつっこんで、岩影にかくれているコイソ貝を掘り起こしました。店側もたった１匹で水槽をきれいにできる 優等生は手放したくないのでしょう。こちらも、ここまで来て手ぶらで帰るわけにもいかず、しかたなくコイソ貝を２匹買って帰りました。コイソ貝はすでに” ダイソン”が１匹いて、あまりトロロ藻は食べませんが、それでも紛らわしい貝の世界のことなので、コイソ貝といいつつ、ちょっと違う種類の貝であることを 期待しましたが、やはりしっかりコイソ貝でした。でも、２匹ともとても元気がよくて、ビニール袋の中を爆走しているので、トロロ藻を爆食してくれることを 期待です。水合わの後、慌て者の１匹はガラス面 に、頑固者の方はライブロックの上に放しました。２匹はすぐに水に慣れたようで、藻の少なそうなところをせわしなく動き回っていました。

2016.5.19

連休中に体調が悪化したターボスネイルは、台から落っこちましたが、エビの仕業らしく、その後注意深く観察しても一切動くことがなく、無念の死亡というこ とに。あんなに食欲旺盛だったのに・・・わずか２ヶ月でホシになるとは思ってもみませんでした。これで、コケ取り貝はコイソ貝の”ダイソン”１匹だけに なってしまいました。 夜、水槽をのぞいたらガラスにくっ付いている２匹の貝の姿が。まさか、そのまま放置しているターボスネイルかハナビラタカラガイが復活したのかと思った ら、投入してから行方不明になっていたムシロ貝の”レイコプ”です。奥のガラス面 の水面スレスレでじっとしていました。底砂の掃除に導入した”レイコプ”でしたが、砂底に変化らしい変化は見られず、トロロ藻が徐々に砂底に広がっていま す。そういえば、ニノの糞にトロロ藻が混じるようになりました。夕方のエサの時間に近くなるとバイオリズム的に糞が出てくるようで、お尻から長いトロロ藻 が延びています。ときどき、ちぎれて漂っているトロロ藻を無意識に食べているようですが、まったく消化されず、金魚の糞みたいにそのまま出てくるとは、な んの栄養もないようです。とろろ藻の糞を見るとギョッとしますが、ニノはさして気にする様子もなさそうです。そのうち、お腹を壊すんじゃないかと心配で す。何か対策をうたないと。

2016.5.5

５月連休から帰ってくると、調子を取り戻していたターボスネイル”スネキチ”が、またしても砂の上に転がっていました。やっぱりダメなのか。家を空けてて いったいいつから転がっていたのかわかりませんが、復活を信じて、もう一度、ウミアザミの台にあげて保護します。他の生き物達は特に問題ない様子。特に新 期生１号のアカモエビ”トラオ”は元気でエサの時間になると水面 に浮いているエサを逆さにひっくり返って突ついています。それでエサが水中にばらまかれるのですが、水面 に映る自分の姿にびびってエサに近づけない他の魚達にとっては天からの恵みです。”トラオ”が脱皮の準備で断食しているときは、１日中エサが水面 をただよっていることも多いです。この”トラオ”はえび部屋史上もっとも泳ぎが達者なエビで、ロケットのように水槽中を縦横無尽に泳いでいるのでした。と きどきエサを探してウミアザミを突つき回してポリプを縮めさせますが、他の生き物には、おおむね悪さはしないようです。

2016.4.29

底砂の上で動かなくなったハナビラタカラガイ”ルンバ”はその後２日ほど様子をみて１ミリも動かないので、ウミアザミの台に移動しさらに様子をみました が、やはり復活することなく死亡決定です。オーバーフローに落ちること５〜６回、ウールマットの上で数日過しても無事生還するほどタフだったはずですが。 あのトゲトゲの外套膜がもう見られないと思うと残念です。コイソ貝の”ダイソン”はこっそり現われて元気に活動しています。ターボスネイルの”モチキチ” は、その後、１、２度ガラス面 から転がっていましたが、最近ようやく足下もしっかりしてきて、活動範囲が広くなってきたようです。

2016.4.19

ターボスネイルの騒動から、今度はコイソ貝の”ダイソン”が行方不明なことに気がつきました。ライブロックの裏に貼り付いてるのか、トロロ藻にまぎれてい るのか１週間近く見えません。ウミアザミを置いている台は、以前にリフジウムタンクの水揚げにつかっていた水中ポンプを台の代わりにつかっているのです が、その吸盤がそろそろバカになってきたようで、４つのうちの２つが何回付け直しても１日で浮いてくるようになりました。まだ、ターボスネイルの”スネキ チ”も本調子ではなく、ウミアザミの石の上で１日３cmぐらいリハビリ運動をしている最中に、夜、変な音がして、気がつくとついに吸盤が４つとも外れて、 ウミアザミが”スネキチ”もろとも下に落ちてしまいました。幸い、気がつくまでの間に”スネキチ”はガラス面 に移っていましたが、やはり調子が悪いのか、底の方であまり動こうとしません。悪くなった吸盤はスペアがないので、吸盤の縁をそのままマグネットクリー ナーで挟んで止めました。吸盤はいつかはヘタるので、こっちのほうが安心です。ひっくり返ってしまったウミアザミはポリプを縮めていますが、折れたり剥が れたりしていないようで、元に戻して一安心。とおもったら、さっきウミアザミが落っこちた先の砂底にいつの間にかハナビラタカラガイの”ルンバ”がいまし た。普段は他の貝達と同じに岩やガラス面 にいて砂の上は移動するときぐらいなのに、ジッとしているのが妙です。デットポジションではないですが、身体は貝殻の中に完全に隠れていてイヤな予感。 いったい、貝達に何がおこっているのでしょう。

2016.4.1５

ライブロックの下でころがっているターボスネイル”スネキチ”ですが、その後、２日間おなじ姿勢のまま身じろぎする気配もありません。これはもう絶望的で す。亡骸を回収するのもホネなので、そのままエビかムシロガイが処理してくれないかと思いましたが、しかし、ときどきアカモエビが探りをいれていますが、 直ぐに離れてしまいます。まだ殻の中で生きているのかもしれません。ネットで検索するとコケ取り貝の類いは一度ひっくりかえると自力でおきあがれないとあ り、まさかとは思いながらも、急いでライブロックをずらして”スネキチ”を回収しました。ウミアザミの台にそっとおいてやると、ほどなく貝殻がムクリと動 いて、ホッと一安心。あやうく見殺しにするところです。どうもライブロックから足を滑らせて下に落ちてしまったようです。自然界でも同じようなことは普通 に起こりそうなもので、元気なら必ず自分で起き上がると思っていましたが、本当に助けてやらないといけないとは。３日ぶりに出てきた”スネキチ”は、体力 を消耗したからなのか、落ちた恐怖心なのか、その後２日間ほど台の上に留まって動き回ろうとしません。

2016.4.10

ウミアザミは今時の桜のようにうっとうしいぐらいに大きなポリプを咲かして、ディフレクターの水流にダイナミックにたなびいています。その３株の親から、 たくさん枝分かれした子供達のうちの１株がいつのまにか大きくなって、３株から４株（3.5株ぐらい）になっていました。ちょうど親達の裏にかくれてみえ ませんでした。一番最初に出てきた長男は、親の咲かせるポリプに光を遮られているのか、藻に栄養をとられているのか、一番成長が悪くて細いままです。いま ではコーラロリングロも適当に０〜２mlあたえていますが、特に問題なさそうです。きっと、水槽の底砂やろ材に蓄積して、そこからも自然分泌されているの でしょう。大発生しているトロロ藻はターボスネイルの”スネキチ”の活躍と、それに触発されたコイソ貝の”ダイソン”も奮起して、かなりの範囲を攻略侵し てくれましたが、先週から”スネキチ”がライブロックに移動すると、そこから離れなくなってしまいました。ライブロックにも大量 のトロロ藻が繁殖していますが、他の貝達と同じく何故か食事のペースも遅くなり、まだ駆逐されていないトロロ藻がどんどん成長してきたため、水換えのつい でに、やむなく間引くことにしました。ガラス面 からバケツ１杯分ぐらいのトロロ藻を回収した後で水換えをしました。そこでふと”スネキチ”を探してみると、どこにも姿がありません。昨日は確かにでこぼ このライブロックを窮屈そうに這っていたのですが。あまりに見えないので真剣に探すと、ライブロックの下の底砂に、トレードマークのとんがり帽子が転がっ ています。貝殻の口を横にしているこの姿は一番無防備なデット・ポジション。と、いうことは”スネキチ”は死んだか、瀕死の状態ということです。昨日まで 元気そうにしていたのに、いったい何がおこったのか。まだ１ヶ月ぐらいなのに早すぎます。もし死んでいるなら腐る前に取り出したいですが、ライブロックの 下では手も届かないので、奇跡の復活を信じてしばらく様子を見るしかないようです。

2016.3.23

「えび部屋・迷走記」時代に一時、勢力を拡大していた”グミ”が再び発生し、赤い身体を伸ばしています。当時は菊の花のようにまるくきれいに広がっていま したが、今回はバラのつぼみのように膨らんでいます。前回は”ニノ”が相棒のイソギンチャクの代わりにスリよりすぎて取れてしまいましたが、今回は興味が ない様子。今後どこまで成長するのかたのしみです。
　 最近、というかずいぶん前から薄々気付いていたのですが、これも「えび部屋・迷走記」時代から引継いできた名もしらないミニミニヒトデの”グレイ”達が姿 を消しました。”グレイ”は初期メンバーの一つで、水槽のにぎやかしに７匹、ショップの水槽にくっ付いていたやっかいものを戯れにもらってきたのですが、 その後爆発的に分裂して増殖し、５０〜６０匹ぐらいはなっていたと思います。それから、引っ越しで「えび部屋・２」水槽に移った時に、大半は水と共に処分 してしまいましたが、ライブロックにくっ付いて生き残ったのが７〜８匹ぐらいはいて、ときどきガラス壁に乗り移って、また勢力を拡大するものと思っていま したが、今年に入ってぐらいからほとんど見ることはありません。飼い方は特に変えていないし、元来、殺しても死なない生命力の持ち主が環境に耐えられな かったというのもないので、たぶん、新メンバーのアカモエビの”トラオ”の餌食になったんじゃないかと思います。いまさらですが、記録に残したいと思いま す。

2016.3.10

ターボスネイルは活動拠点をウミアザミに決めているのか、ガラス面に移ってもときどき戻ってきては、ウミアザミの回りのトロロ藻を掃除していきます。おか げで、ウミアザミの台は藻はほとんどなくなってピカピカです。ただし、水泡のような緑のまるい藻（バロニア）は食べないみたいです。そういえば、バロニア をえび部屋水槽で見たのは初めてで、これはやっぱりコーラロリングロの副作用と考えていいでしょう。トロロ藻の驚異もなくなり、生き生きとポリプを伸ばす ウミアザミでした。とくに奥で枝分かれした子供のウミアザミのポリプはひときわ大きく成長しています。

2016.3.7

トロロ藻の刺客として放ったターボスネイルとムシロ貝ですが、ターボスネイルはその後、１日中ウミアザミの台の上から動かず。やっぱりシッタカやコイソ貝 とたいして変わらないのかと少し諦めていましたが、気がつくと台の上のトロロ藻が薄くなっているようです。次の日にはターボスネイルは隣のガラス面 に乗り移って、見ると台の上のトロロ藻はあらかたかたづけらていました。すばらしいクリーナーです。動きは遅いですが、確実に仕事をこなすヤリ手のようで す。こちらの気持ちがわかっているのか、ウミアザミと意思が通 じるのか、ウミアザミが定着している石に密生していたトロロ藻もしっかり手を加えられてます。このまま活躍してくれれば、水槽中のトロロ藻がなくなるのも 夢ではなさそうです。ムシロ貝の方は、エサの臭いや、夜になると出てくるといわれていますが、砂の汚れ（エサ）がハンパないのか、最初に投入して以来、砂 に潜ったまま一切姿を見せません。

2016.3.5

藻の世界も複雑で、最初はガラス面にうっすら茶色のコケがつきます。これは指で触るとすぐ取れるので比較的掃除が簡単で、藻を食べる多くの貝や魚が好む種 類ですが、それをしばらく放置するとだんだん緑のコケにかわってきます。これは少し密着力が強く数回擦らないと取れません。更に放置すると、緑の核ができ ます。これは一番密着力が強くて、力をこめて何度も擦らないと取れません。その核が中心となってザラザラした固いコケがまるく１円玉 程度に広がっていきます。これがウロコのように飛び火しながら広がります。この固い緑のコケは十分成長すると逆に密着力が弱くなり、数回擦るとパラリと剥 がれます。そのコケが長く放置されると中心から白くなって死に、トロロ藻の温床となります。
　さて、えび部屋水槽で、増殖の始まったそのトロロ藻はその後も勢力を拡大し、左側のガラス面 はうっそうとした緑のジャングルと化し、パウダーの砂底にも緑の芝が分厚く覆われ始めました。更には、オーバーフロー部分にも藻が覆われて水をせき止めて しまい、水面 に油が浮き始めました。待ったナシの状態です。が、近所のショップにはクリーナーの種類が少なく入荷をまってもいられません。と、いうことで無理矢理用事 をつくって東京にいき、ショップで藻の刺客を買ってきました。静岡の利点は東京の専門店に買い付けにいけることですね。秋田の頃からかよっていた東京の大 型熱帯魚ショップで生体を買うことができて感無量 です。その藻の刺客というのが、以前から気になっていた貝のターボスネイルとムシロ貝です。ターボスネイルはサザエの一種らしく、ターボの名のとおり食欲 が旺盛で毛長藻や赤ゴケも食べてくれるのだとか。ムシロ貝は砂底に潜り、屍骸や底にたまったゴミを掃除し、砂底をかき回してくれる、まさに”縁（砂）の下 の力持ち”です。どちらも少し大きめの個体なのが気になりますが、お試しと思って割り切ります。東京から持ち帰ってもダメージもなく、ビニール袋の中で、 ムシロ貝は鼻を伸ばして頻繁に動き回り、水合わせの後に砂底に放すとちょっと目を放した隙に、あっという間に砂の中に隠れてしまいました。ターボスネイル は動きがゆっくりで、吸盤もさほど強くなく扱いやすいです。水合わせの後さっそくウミアザミのいる台の上にのっけると、水に合わないのか、一晩中そのまま ジッとしていました。

2016.3.1

ウミアザミはその後も順調に回復し、ポリプの数も長さも申し分なく、茎も明らかに太くなり以前の姿を取り戻しました。それどころか、枝分けした子供達も ４〜６株に増え、１本の茎兼ポリプをすくすく伸ばしていることから、もう完全にウミアザミの飼育に成功したといってもいいでしょう。数少ないソフトコーラ ルの飼育に成功したのはこれが初めてで、これは間違いなくコーラロリングロ効果 だと断言していいでしょう。しかし、いいことばかりではなく、最近、緑の毛の細いフワフワなびくトロロ藻が水槽中に加速的に増殖しています。これはコーラ ロリングロの副作用というより、エーハイムのＬＥＤ照明の強い光の影響かもしれません。ライブロックにも、ガラス面 にも、ウミアザミの回りも緑の草原ができて、藻が海アザミを覆ってしまうのも時間の問題です。コイソ貝、ハナビラタカラ貝、レッドハーミットリーフクラブ ですが、皆、小食で、しかも貝達にいたっては、ほとんど動かなくなりました。これもコーラロリングロ作用なのかわかりませんが、どちらにしても毛長のトロ ロ藻は食べないので、なんとか手段を考えなくてはいけないようです。

2016.2.13

コーラロリングロ療法を続けて３週目ぐらい。ポリプもだいぶ大きく太くなり昔の面 影がうかがえるようになってきました。枝分かれした子供達もすくすくとそだっている様子。ヤドカリの食害が減った影響もあるかもしれませんが、やはりコー ラロリングロの効果 と考えたほうがよさそうです。特に目立つ変化はライトが消え後の様子で、それまでは消灯と同時になけなしのポリプもしぼんで茎とともに縮こまっていました が、コーラロリングロを安定補給するにしたがって夜でもポリプを咲かせるようになりました。日中でも、たびたび不機嫌になって日に何度もしぼんだりしてい たのが、コーラロリングロを安定補給するようになってからは、それもなくなったように思えます。とすれば、しぼむという行為は体内のKH不足を補うため に、一旦体の水分を絞り出して、外のKH成分を取り込むための準備なのかもしれません。なので体内や水槽に十分なKH成分があればしぼむことはないという ことではないかと。もしそうだとすれば、いままでなんども失敗していたイソギンチャクも収縮を繰り返しながら徐々に小さくなっていきましたが、あれもKH が原因だったのかもしれません。いいことだらけのコーラロリングロですが、気になることは茶ゴケが急速に増え始めたことです。３日で水槽が見えなくなる程 で、水槽はすっかり海苔臭くなっています。こんなときの貝達ですが、エサが豊富にあるのかライブロックから離れようとしません。ウミアザミ復活まで後もう 少し、さらに念入りにケアしていきたいと思います。

2016.2.7

この水槽を立ち上げる時に買ったＬＥＤ照明のエコリオスライドの白いライトがつかなくなり、赤と青のライトだけになってしまいました。じわじわ塩分が入り 込んで腐食してしまったようです。エーハイムの「ＬＥＤライト」があるので問題はないですが、赤と青の光がなにかイイ効果 があるかもと、水槽の端っこにおいて様子をみていますが、水槽の後ろが夕方のようです。
先月からKHの上昇のため、コーラロリングロという調整剤を２mL／日程度いれていたところ、徐々にウミアザミのポリプが徐々に延び始めました。更に前 回、枝分けしたように茎の根元から生えてきた小さなポリプも確実に成長し。さらに他の所からも１０株ほど生えてきているようです。これほど著しい効果 は、やはりコーラロリングロのおかげ、ひいてはＫＨが低かったのが原因だということでしょうか。回復しているとはいえ、水槽投入時にくらべるとまだまだポ リプの延びも小さいので、これからもさらにKH療法を続けていきたいと思います。

2016.1.30

ヤドカリの襲撃を逃れるため高台に移したウミアザミの”ウザミ”は細い茎を立ち上げるようになりましたが、ポリプは小さくて、できそこないのサボテンのよ うです。しかしヘコタレずにいきているところは、さすが店のひとが勧めるだけあって丈夫な種ということでしょうか。強烈なＬＥＤの光に活性化することもな く、アラガミルクも効果 なく、何か起死回生の打開策はないものかと思案していると、ふとアラガミルクの裏面 に冷蔵庫に保管し１年以内に使い切れとあるのに気がつきました。たしかこれは２年前に買ってその辺に放置していたやつで‥‥、ひょっとしたらKHが一向に 上がらないのは、これが原因？と、いうことで急遽あたらしい調整剤をネット購入しました。一応リサーチでは、KHだけなら、他の成分も入っているアラガミ ルクより、コーラロリングロというのがいいというので、お試しに買ってみることにしました。石灰のような白く重いアラガミルクに比べ、コーラロリングロは 茶色いサラサラの液体でよく振って混ぜないと色の薄い上澄み液が混じってしまいます。それを１〜３mLほどサンプ槽にいれますが、海水と混じった途端、白 いモロモロの凝集物となってサンプ槽を漂っているのでした。KHは８〜９ぐらいまでにはなりますが、やはりアラガミルク同様に直ぐに７付近まで落ちてしま います。１週間程続けると、ポリプは相変わらずサボテンですが、安定して出すようになったみたいです。特に、根元に小さいポリプが新しく生えていました。 よく見ると茎の途中にもポリプができているようで、これは回復の兆し？それを通 り越して、株分けの繁殖行動？なのでしょうか。黙々と毎晩コーラロリングロを添加した効果 がでているのかもしれません。少し希望が出てきました。この調子で添加を続けていきます。今後が楽しみです。

2016.1.22

夜仕事から帰ってくると、ツヤトサカガザミの”ツザミ”がお亡くなりになっていました。今期最大の寒波があったさなかなので寒さでやられたのかもしれませ ん。隔離槽の”サテライト”は外掛けなので冷えやすいし、保温した本槽の水を補給しているといっても、チョロチョロなのであたためる前に一時的に冷えてし まったのかも。”ツザミ”は数少ないレイアウトの小石をつかんだまま逆立ちするような形で固くなっていました。前日まではしっかりエサは食べていたハズで すが、一日エサ粒４〜５つでは足りなかったのかもしれません。たしかに以前よりやや動き回るというか動きが雑な感じはありましたが、弱っている風には見え ませんでした。思わぬ 珍客でしたが短い間で残念です。その日、皮肉にもヤドカリにやられて瀕死だったウミアザミ”ウザミ”の１本の茎がやっと上に向くようになりました。相変わ らず縮れた貧相な姿ですが、なんとか持ち直してほしいところです。

2016.1.17

先週設置した「ＬＥＤライト」でもウミアザミ”ウザミ”の体調は回復の兆しがありません。夕方になると石のようにクシャッとつぶれています。今ではカニ の”ツザミ”が隠れていたとは想像もつかなくなってしまいました。そんな中、強い光に好物の藻がたくさん生えているのか、最近、いつもより３０％元気なヤ ドカリことスカーレットリーフハーミットクラブ の”やっちゃん”が夢中でヒゲ藻をむしりながら動き回っていたのが、”ウザミ”のところに割り込んできたとおもったら、おもむろに茎の一部をむしりはじめ ました。茎は裂けるチーズのようになって辺りに散らばっています。シャレにならないので急いで引き剥がしましたが、頑固に食い下がるので３本のうちのむし られた１本の茎はぐったり枝垂れてしまいました。草食性の”やっちゃん”がこんな悪さをするとは思ってもみませんでしたが、よく”ウザミ”の近くで寝てい るのを見ていて、意外に、ちょくちょくつまみ食いをしていたのかもしれません。しかし、ここまではっきり”ウザミ”がダメージを受けたのは初めての事で、 今後もターゲットにされる可能性もあるので、水槽のガラス面 に吸盤の土台をつけて、そこに”ウザミ”を急遽避難させることに。これでガラス面 を登ることができない”やっちゃん”の襲撃を受けなくてすみます。からだの向きがかわって”ウザミ”はより縮んでしまいました。むしられた茎は力なくブラ ブラしています。このまま持ち直してくれることをいのるばかりです。

2016.1.10
ウミアザミの「アラガミルク」療法はあれから続けていますがあまり効果がありません。最初は毎日０．５mLずつ投入していましたが、KHは６°dHをこえ ることがなく、徐々に増やして今では１．５ｍＬに引き上げてようやく７°dHぐらいです。普通 は１週間に１回程度だそうで、ちょっと投入しすぎな気がします。ろ過材に吸収されているのかもしれません。ウミアザミも変化なし。茎はグテッとしていない ので具合が悪いというより、栄養が足らないと思われます。そこで他になにか助けにならないかと、これまた昔、イソギンチャクにつかっていた「ＬＥＤライ ト」で強い光を与えてみることにしました。ウミアザミは比較的強い光と適度な水流を好むそうです。部屋の中が異常に明るくなって、ドアの小窓から光が漏れ て、廊下からみると、あやしい部屋のようになっています。今の所、ウミアザミに変化はありませんが「アラガミルク」とともにしばらく様子見です。。

2016.1.7

冬休みから帰ってきてすぐ、一目みてとくに異常はないようで安心していましたが、翌日ふと気がつくと、新人のマガキガイ”ヘンリーくん”の貝殻が砂の上に 不自然に立っています。ときどきガラスを登ったりするので、落ちた拍子に時に刺さったのでしょうが、気になるのは、急所の貝口が上を向いていることでし た。いくら天敵がいないといっても、ここを攻撃されるとひとたまりもありません。普通 はどんな貝でも、すぐに起き上がって体勢を戻すはずですが、２〜３時間経ってもそのままの姿でした。こうなるとさすがにあやしいことに勘付いて、”ヘン リーくん”が殻から身体を出さないかずっと見ていました。カギ爪は外にでていて、足も少し見えています。死んで溶けてはいないようですが、生きているのか 判断がつきません。そのうち、アカモエビの”トラオ”が近づいてきて、貝殻の先端の隙間にハサミを突っ込んで中身を引っぱり出そうとしました。”ヘンリー くん”が殻の中で死んでいて、その匂いを”トラオ”が嗅ぎ付けた可能性大です。すると次の瞬間、岩の下のクビアカハゼ”こぶーちゃん”が”トラオ”に猛烈 な体当たり。ひるんだ”トラオ”が跳ねて、”ヘンリーくん”から離れたところに、さらに強烈な一撃をみまいました。これまで見たことのない”こぶーちゃ ん”の荒々しい姿に”トラオ”も意外だったようで反撃するそぶりも見せず、スゴスゴと岩の影に隠れてしまいました。そして、”こぶーちゃん”は”ヘンリー くん”を気づかうように寄り添っています。手間いらずのはずのマガキガイがまさかの死亡フラグと、気の弱いはずの”こぶーちゃん”のまさかの凶暴さ、そし て貝を守るクビアカハゼのまさかの仲間意識。３つの驚きで何をどうしたらいいのか整理がつきません。”ヘンリーくん”はなんとか生きているようで、目と足 をジワジワと出したように見えました。”こぶーちゃん”が近づくと、また殻に隠れてしまいました。確かにエビの驚異から守っているようにもみえますが、 ひょっとして”ヘンリーくん”を美味しくいただく機会をうかがっているのかもしれません。そう思ってしばらく”こぶーちゃん”の観察を続けましたが、結 局、襲うこともなかったため、疑いが晴れ、貝殻を起こして姿勢を元にもどしてやりました。その後、”ヘンリーくん”は一度も身体を外に出すことはなく夜を 迎え、夜のエビの攻撃を避けるため、隔離槽に収容しましたが、数日しても回復の兆しなく、やむなく埋葬することにしました。意外にマガキガイも一旦体調を もろいのかもしれません。南無。

2015.12.26

静岡に移ってからすっかり生活リズムが変わってしまったハナビラタカラガイの”ルンバ”。夜型だったのが、昼も夜も関係ないオールマイティの貝としてデ ビューし、マガキガイ、コイソ貝とともに水槽に華を添えるサブキャラとして頭角をあらわしています。この”ルンバ”は、殻に閉じこもっている時はツルツル の貝殻が美しく、活動するときはトゲトゲの外套膜で貝を覆ってまったく同じ貝とは思えませんが、ミステリアスなのは姿形だけではありません。それは過去に 一度だけ暗がりでしか見ることはできませんでしたが、奇怪な水中浮遊をするというもの。今回はその不思議な生態を、ばっちり撮ることができました。日中、 いつもより活発に動き回っていた”ルンバ”は、自動エサやり機の下に設置してあるエサ飛散防止のリングにとりついて、エサの栄養で増えたコケを食べていた ようですが、しばらくくつろいだ後、リングの端からどこか取りつくところがないかと身をのりだして、あたりを探っていましたが、突然、頭を下にむけゆっく り下に降りてゆくではありませんか。それは、水中に静止しているように、ゆっくりゆっくりまるで目に見えない壁をつたっておりるよな奇妙な光景でした。考 えられることは、シッポのように延びた足から、糸のようなものを出してウィンチのようにつり下がって降りてきているようですが、糸は透明で細いのかライト の下でもまったく見えません。ただ透明な糸だとしても、真上にある回転式ディフレクターの複雑な水の勢いにあおられてプラプラ揺られるはずですが、不思議 にそんなこともなく、まっすぐ定速で降りてゆくのでした。 そしてたっぷり１０分をどをかけて、砂底にたどり着くと、触角と像の鼻を忙しく動かしながら、何ごともなかったかのように、岩の中に消えてゆく”ルンバ” なのでした。

2015.12.24

ウミアザミを除いては順調な水槽。古参のカクレクマノミの”ニノ”とアケボノハゼの”タロウ”はエサの時間以外はフワフワと同じところを漂って、居眠りを キメこんでいる様子。小心者のクビアカハゼの”こぶーちゃん”はようやく水槽のメンバーに溶け込んだようで、岩の外にも頻繁に出るようになって、”ニノ” が近づいてきてもビビって逃げることはなくなりました。貝達もヤドカリも忙しく動き回っています。アカモエビの”トラオ”はからだの模様が増々どす黒く なってブラックタイガーのような貫禄がでて、増々かわいくなくなってしまいました。

2015.12.20

ウミアザミから寄生ガニ（ツヤトサカガザミ）を引き離し１０日が 経ちましたが、かんじんのウミアザミは体調がよくなるどころか、どんどん痩せ細り続け、ポリプはもはや原形をとどめない程小さく縮んでしまいました。どう やら原因はをカニではなくて、今までのマメスナギンチャクやスターポリプの時と同様、水槽のコンディションのようです。基本のpH、アンモニア、硝酸、亜 硝酸は問題ないはずなので、今まで手をつけていなかったKHを疑ってみることにしました。KHとは炭酸塩硬度とかアルカリニティとか呼ばれているもので、 ソフトコーラルには重要な成分なんだとか。そこで試薬を取り寄せて測定してみると６°dHでした。ネットや文献によると６〜８°dHがいいとか、８〜 １０°dHがいいとか意見が別 れるようようですが、確かに低めです。そこで、昔、イソギンチャクで使って散々だった「アラガミルク」を久しぶりに引っぱりだしました。「アラガミルク」 はpHとKHとすばやく最適値に引き上げるというものです 。これでKHを８°dHになるように調整しようと思います。一方、カニの方は隔離槽「サテライト」でなんとか無事に生きています。原因がカニではなかっと はいえ、痩せ細ったウミアザミに戻してもますます悪化してしまうに違いありません。最初だけスポンジに取付いたカニですが、その後は、まったくスポンジに 取付かず、壷の下にへばりつくようにジッとしています。人工エサを少しまいてみても、全く反応がないようです。やっぱりウミアザミでないと食べないので しょうか。ちょうどウミアザミのために水換えの頻度を２週毎から１週毎に変更し、そのときにウールマットにイトミミズのような小さなゴカイが引っかかって いたので、試しに「サテライト」に入れてみると、それまで、まったく動かなかったカニが急に動きだし、たどたどしいハサミづかいでゴカイを捕らえてムシャ ムシャ食べ始めました。それから火がついたのか、人工エサにもカブリついたのでした。このぶんならウミアザミがなくても案外いけそうです。

2015.12.10

ウミアザミに危害を加えるツヤトサカガザミを隔離するため、外掛け式産卵飼育ボックス「サテライト（小）」を設置しました。「サテライト」は以前から ちょっとした隔離槽として準備していましたが、設置場所や見た目の制約やらでなかなか機会がありませんでがやっとお披露目できます。「サテライト（小）」 は１５０mmぐらいの小さなケースで本水槽に引っ掛けて使います。エアーリフト式で、空気の泡のちからで本槽の水を汲みあげて供給し、オーバーフローで本 槽に戻します。セットはとても簡単です。レイアウトは、これまで散々コリているので、とてもシンプルに砂は入れないようにしました。カニがウミアザミを 失ってパニックにならないように、水槽のコケ取りスポンジを長く切ってウミアザミのダミーにしました。間違って入ってくれるといいのですが。準備が整い、 カニを捕獲します。捕獲は至って簡単で、ウミアザミごと持ち上げて「サテライト」の中へ。ウミアザミをしっかり抱きしめているカニですが、少し揺するとビ ビッて簡単に離れます。最初はレイアウトに目もくれず、水槽の隅で身じろぎもしていませんでした。このまま寄生相手を失ってストレスで弱らないか不安です が、これでウミアザミが回復すれば、またカニを戻してやるのも可能です。その夜、ねらい通 り、カニはスポンジをウミアザミよろしく抱き寄せていたのでした。

2015.12.4

カクレクマノミ”ニノ”がついにガン寝するようになりました。それまでは、寝るといってもパタパタとヒレを動かして同じところをぼんやりホバリングしてい ましたが、このガン寝は砂底に転がって横になってガッツリ眠っています。昔、ハマクマノミの”ボス”も同じでした。昼間もお腹がいっぱいになるとやる気な さそうにぼんやりしているようです。ちょっと野性味が失われてどうかと思いますが、それはそれで安心して気を許している証拠なのであまり眠りをさまたげな いように前を通 る時は気をつかっています。それとは反対に昼でもガンガン動き回っているのはハナビラタカラガイ”ルンバ”です。そのわりには、ガラスのコケがあまり減っ ていないのが困り者ですが。

2015.11.28

ウミアザミはやはりだんだん弱ってきているようです。元気にポリプを開いている時間が日に日に少なくなってきて、茎もいくぶん細くなってきたようです。や はりツヤトサカガザミに少しずつかじられているのでしょうか、あれから特にウミアザミを離れて、エサを探しにいってる様子はみられませんが、ときどき、口 からのんきに細長い糞を出しています。近々リフジウム槽を復活させなければいけないようです。

2015.11.22
　
ウミアザミと寄生ガニのツヤトサカガザミはその後も一緒に暮らしています。ツヤトサカガザミは一番後ろの足で背後のウミアザミの茎を背中越しに挟み、前足 で前の茎を挟んで、２茎の間に挟まるような格好で隠れています。かかえる茎は定期的に変えているようで、カニに抱えられたウミアザミはまっすぐ立つことが できず、萎れたようになっています。カニが実際にウミアザミを食害しているかどうかはわかりませんが、カニの隠れているポリプは開きが悪いです。そんな 中、ヤドカリが近くを通 りかかると、カニはウミアザミを抱えたまま、両手をあげて威嚇します。ヤドカリがさらに近づくと、ハサミの先で攻撃。しかし、食事に夢中のヤドカリは貝殻 に守られて何もなかったかのように通 り過ぎました。今のが共生なのか、単なる自分のナワバリの主張なのかは微妙ですが、もう少しウミアザミの健康状態を確認してみることにします。

2015.11.18

静岡で新しく投入したアカモエビの”トラオ”ですが、最初は半透明の身体に赤の寅縞模様がクビアカハゼとかぶっているぐらいでしたが、最近は身体がだんだ ん緑っぽくくすんできました。藻を食べているからなのか、身体にもが生えてきているのか、それとも環境の色に合わせているのでしょうか。身体も大きくな り、色といい、模様といい、ちょっとかわいらしさが抜けてきたようです。普段は岩の下に隠れて、何かを思い出す度に岩の外へ這い出してきますが、同じ場所 を住処にしているクビアカハゼ”こぶーちゃん”とは諍いが絶えず、”トラオ”が、ついちょっかいかけては、追い払われています。

2015.11.17
　
度重なるサンプ槽への落下によりオーバーフロー配管内の掃除役から解放されたハナビラタカラガイの”ルンバ”。一時はサンプ槽のウールマットの上で数日を 過し、かなり弱っていたようですが、エビの餌食にならないように隔離しなんとか回復しましたが、しかし、そのダメージによって性格が変わってしまったよう です。これまで完全なる夜行性で、日中は岩影やオーバーフロー管の底深くに隠れているのに、今日は堂々とライトの下に姿を現し外套膜を広げていました。外 套膜というのは貝の口の左右から貝をすっぽり覆いかくすヒダのようなものです。タカラガイは名前のとおり綺麗で目立つ貝殻なので、それをカムフラージュし 擬態するためのものだそうで、確かにくすんだ色にブツブツの突起物があって、これが同じタカラガイとは信じられない程で、これもタカラガイの魅力です。い つもは暗がりでよく分かりませんでしたが、明るい下で外套膜をまじまじと見るのはこれが初めてでした。身を護るのに貝殻があるのに、それを隠すのに身を出 しているっていうのも貝の世界も奥が深いです。

2015.11.16

ウミアザミにやっかいな密航者を見つけ、処分に悩んでいた次の朝、砂底に例のカニがいました。どうやって捕まえたものか、おそらくウミアザミを破壊しない とダメなのではと悩んでいたので、拍子抜けもいいところです。カニの名前のウミトサカガザミはワタリガニの一種というから、あんがい居心地が悪いと別 のウミアザミを探しにサッサとでていくのかもしれません。このまま、ウミアザミと距離をとってくれればウェルカムなので、このまま砂底に定着してくれるこ とを祈りつつ会社へ。が、淡い期待もここまでで、 夜、仕事が終わってみてみると、カニはやはりもとのウミアザミの中にもどっていました。ひょっとしたら最大のチャンスを逃してしまったのかも。

2015.11.15
　
秋田での「えび部屋・迷走記」の後を引継いだ形となった今回の「えび部屋・２」水槽。なんだか、この先の展望もなく、ただなんとなく続けているようになっ ています。新しい魚を入れるにも、先人との相性や、浄化バランスにヤキモキしたくないし、最近産気づいてきたニノの相方を見つけるのも考えましたが、赤 ちゃんを育てるのは前回のイタデから、まだ気力が養えていません。で、魚を増やさずに、物足りない水槽に何か加えるとしたら、もうサンゴしかない！！と、 いうことで「えび部屋・２」では、苦手なサンゴの克服を中心に進めていくことにしました。
さっそく、静岡のショップへいってサンゴ選びをしました。店にはひときわ大きなハードコーラル中心と、ソフトコーラル中心と、ＬＰＳと呼ばれるサンゴ中心 の水槽があって、中には水槽内で勝手に繁殖してポンプやらパイプに自生しているサンゴもいます。最初はやっぱり、初心者向けのサンゴにして、それを上手く まわせるぐらいがいいでしょう。初心者向けといったら、マメスナギンチャク、スターポリプ、ディスクコーラルぐらいしか思い浮かびません。前回はタマイワ スナギンチャクやスターポリプを飼ったものの、調子がよかったのは前半だけで、結局全滅させてしまいました。なので最初は失敗してもイイぐらいのやつにし ようと思いましたが、なかなか手頃なサイズがありません。立派なスターポリプや珍しい色のバブルディスクなど買って同じように全滅させてしまっては、他の アクアリストや世間様に顔向けできません。このライブロックの欠片に自生している５〜６株のマメスナをゆずってもらえないかと、しばらく思案していまし た。しかし秋田にしても静岡にしてもマニアックな分野だけあってか、どうしてこう無口で商売気のない店主が多いんだか。やたらと商品を勧めてくる店主もい やですが、こうも放置プレイされるというのもやり難いです。しかたなく初心者向けのオススメのサンゴを聞いてみると、いかにもド素人マルダシの聞き方に なって、完全に上から目線でなめられてしまうのでした。まあ実際そうだから何もいえませんが。で、やはり自生しているサンゴは売り物にはできないそうで、 お手軽に飼えるソフトコーラルの中で、手頃で、ポリプの開きがイマイチでいかにも誰も手をださなそうなウミアザミ（小）を連れてかえることにしました。
さっそく部屋に戻って水合わせ、魚やエビと違ってサンゴの水合わせは容態が悪いかどうか分かりにくいので、わりと気が楽です。ウミアザミは白く太い茎の先 に、メデューサの頭のようなポリプがニョロニョロしたちょっとキモイやつですが、そのポリプがパクパクと動くのが面 白くて結構人気のある種類のよう。ただ、パクパクするのは個体差があるようです。この個体は小さなライブロックに茎が３つしか生えてないこじんまりしたヤ ツで、店で見た時は少し萎れていてパクパクしないタイプの様でした。水合わせでポリプは縮み、小指ぐらいの３本の茎だけになっていました。それをくっつい ているライブロックごと水槽にセットしました。強い光がすきなようでなるべく上の方の岩の隙間にレイアウトしました。と、気がつくと茎の上にヘンなものが くっ付いています。それは親指の爪ぐらいのサイズの白いカニでした。一瞬、水槽に隠れていたカニがウミアザミを見つけてすっ飛んできたんだと錯覚するほ ど、ウミアザミに隠れてついてきていたとは、自分はもちろん、器用に包んでくれた店長も気がつきませんでした。早速ネットで調べると、そのカニはツヤトサ カガザミといって、よくウミアザミにくっ付いていることが多いんだとか。どうもウミアザミに害をあたえるそうで、ショップでポリプの開きが悪かったのはそ のためなんでしょう。かといって、殺すのも忍びないし、隔離するリフジウムのないので、しばらく様子を見ることにしました。１時間もするとウミアザミも元 気にポリプを開いて、カニもフサフサになったポリプの中に上手く溶け込んでしまいました。

2015.10.25

新しく入れた弐代目マガキガイの”ヘンリーくん”。ガラスのコケ取りはコイソガイやハナビラタカラガイ、砂底のコケ取りや砂底の撹拌はマガキガイを担当に 据えるつもりでしたが、どうも”ヘンリーくん”は砂に潜らない性分のようす。初代の”海人”は活発に動き回り、高いところからコロコロ転がったり、窮地に 後爪をつかって飛び上がって脱したりして、体力を消耗するのか１日に１〜２回は砂に潜って休んでいましたが、”ヘンリーくん”は過激な行動がなくて体力を 消耗しないのか眠ることを知らず、その代わりに絶えずゴソゴソ動き回って何かを食べています。地味に食べ続けているのがいいのか、砂底にコケが生えること はないので問題はないのですが、マガキガイの醍醐味が半減したようで少し残念。そのうち、砂底に潜ることを覚えてくれればいいのですが。
貝といえば、ライブロックばかりにとりついていたコイソガイの”ダイソン”がようやく水槽ガラスへ勢力圏を広げ始めました。マガキガイがねっとりした半透 明の糞をするのに対して、こちらはポロポロとした糞をするので、魚が人工フードを間違えて食べにきたりします。 ヤドカリ”やっちゃん”も底砂やライブロックを縦横無尽に動き回っています。もう一匹、ハナビラタカラガイの”ルンバ”の方は、夜活発にオーバーフロー配 管内を動き回っては、サンプ槽に落下する事故を繰り返していました。ついに、４〜５日ほどサンプ槽に落ちたのに気がつかず、ウールマットの上の飾りサンゴ に力なく取付いていたのを保護し、もうだめかと思いましたが、本槽でエビの攻撃を受けないように、コップで隔離して体力が回復したところで、オーバーフ ロー入れるのをやめて、本槽に戻すことにしました。これで前回のようにライブロックの裏に定着してなかなか姿を見せなくなるかも知れません。

2015.10.24

新しく立ち上げた水槽、新しく投入した仲間も、少しずつ落ち着きを取り戻し定着してきた今日この頃。。。
”ニノ”は水槽左奥のオーバーフローの隅をすり鉢場にして夜は底でゆらゆらしています。”タロウ”は右奥のウニドームの中で眠っています。”こぶーちゃ ん”はライブロックの下といっても広いので、真ん中にいたり、左の岩影に寄ったり、右の岩影に寄ったり。しかし、以前のように岩と砂底の狭い隙間に身体を 押し込んで気配を消すことはありません。あんがいジーヴォΣのような天井の高い家が好きなのかも。そして、環境にもなれてきたのか、”ニノ”達の目を盗ん で、たまにライブロックから出て探検するようになりました。”タロウ”のウニドームにちゃっかりお邪魔したりして、これは”タロウ”と一発触発かとハラハ ラしましたが、”タロウ”は特に怒ることもなく見て見ないフリをしています。”こぶーちゃん”もあまり気に入らなかったのか、それ以来ウニドームに入るこ とはありません。３匹とも特に相手を警戒し過ぎることはないようです。”ニノ”も最近はたまにライブロックの下に入るようになりました。そのときは、”こ ぶーちゃん”が遠慮してライブロックの外にでるようです。

2015.10.16
　
秋田のときのリフジウム槽のよくない環境で貝殻に藻が成長し緑の毛むくじゃらになっていたやどかり”やっちゃん”とコイソ貝の”ダイソン”は、なぜかライ ブロックから離れようとしません。砂底におりることも、水槽のガラス壁に移ることもせず、限られたライブロックの上を器用に動き回っているのでした。２匹 にとっては古巣の狭いリフジウム槽では考えられなかった大きなライブロックを、すっかり気に入ったのかもしれません。そんな”やっちゃん”がライブロック の隅でしばらく動かなくなりました。こういうときはだいたい脱皮をすることが多く。やはりその２日後ぐらいに抜け殻が転がっていました。そろそろ宿を変え ないと貝殻も窮屈そうです。体を引っ込めても、どうやっても長い手足が貝殻の口からはみ出ています。ふと見ると、”やっちゃん”が不自然な格好で貝殻から 身をのり出しています。やっぱり貝殻が体のサイズに合わないんだろうと貝殻を数個いれました。翌日、見てみると、”やっちゃん”の貝殻にびっしりついてい た藻が綺麗になくなっていました。してみると、昨日の格好は貝殻についた藻を掃除している姿なのでした。宿が嫌などころか、ますます自分の宿に愛着がでて いるようです。食欲も回復したらしく、同じく”ダイソン”の貝殻についた藻も綺麗になくなっていました。

2015.10.13
　　
水槽移設から１０日以上も経つと、水槽の底砂に茶色いコケが広がりはじめました。水質がまだ安定していないのか、スカベンジャーのエビ達や、砂底かき回し 役のマガキガイがいないことが原因でしょうか。いずれ掃除夫のいない水槽では、このまま汚れが蓄積して魚達の健康に被害が及ぶかもしれません。あいかわら ず殺風景の水槽にも物足りなさを感じていたところで、そろそろ静岡の初メンバーを導入することにしました。ネット検索し、まだ静岡の道や交通 事情を良く知らないまま、ナビにまかせて隣町に１件だけあった海水魚専門店に行きました。そこは住宅街にポツンとある小さな店ですが、けっこう老舗らしく ブッキラボウな店内に、こだわりのサンゴ水槽や魚ぞろえが所せましと並べてあるのでした。最近の秋田のショップではまず見れなかった豊富な魚やエビ達にテ ンションも上がります。水槽を立ち上げたばかりで水質に不安があったので、当初の予定どおりマガキガイ二代目とエビを１匹選ぶことにしました。エビはおな じみのスカンクやホワイトソックス、キャメルの他、トラ縞模様の見なれないヤツが２０匹ほど群れていました。店主に聞くとカーリー退治のペパーミントシュ リンプといいます。しかし、いつも写 真でみている模様とだいぶ違っており、妖しいと思いながらも、まあ経験値をあげる意味でチャレンジすることに。帰ってから調べると、やはりペパーミントで はなくアカモエビでした。でもアカモエビもカーリーを退治するようで微妙に合っています。水槽にいれると、マガキガイはしばらく動きませんでしたが、その うち地味ーに活動を開始。初代にくらべるとだいぶ大人しそうです。問題のアカモエビは３０分ほどライブロックの裏に隠れていましたが、水になれたのか急に 活発になって、水槽中のありとあらゆる場所をくまなくチェックを始めました。忍者のように岩をすばやく飛び移り、タロウの寝床を物色し、一所にいるのがイ ヤなようです。それでも暗くなるとようやく、岩の裏で落ち着くようになりました。

2015.10.5
　　
１０月１日の恐怖の秋田引っ越しから数日。あらかたのサブキャラがいなくなった水槽は、立ち上げ直して中を入れ替えたこともあってか、レイアウトは同じな のに、なにかガランとして殺風景にみえます。コイソ貝の”ダイソン”とスカーレットリーフハーミットクラブの”やっちゃん”の貝殻についた藻が不自然に目 立つのでした。前の水槽とは同じにしたハズですが、カクレクマノミの”ニノ”とアケボノハゼの”タロウ”は完全にアウェー感覚で、ライブロックの横を行っ たり来たり、前はイソギンチャクのおかげで、いなくなってからもライブロックの下を寝床にし、出たり入ったりして遊んでいたのに、今は近づきもしませ ん。”タロウ”もライブロックの岩の狭いところに体を入れるのが好きだったのに、ライブロックの外でウロウロしています。そのライブロックの下の一等地 は、前槽で百害あって一利もなかったリフジウム槽のメインキャラのクビアカハゼの”こぶーちゃん”が落ち着かなさそうに身を潜めています。 気の小さい”こぶーちゃん”を”ニノ”や”タロウ”が虐めるのではと、お気に入りのネグラとしてつかっていた土管を入れておいたのですが、今の所、気にと める気配もありません。”ニノ”も”タロウ”もファーストセッション以来、気を使っているのか、全く”こぶーちゃん”に近づく気配はないようです。